ものづくり補助金平成30年度製造業山梨県

生産管理のシームレス化とベンドCAM導入によるベンディング革新

有限会社エー・アイ・エーブラスト

成果曲げ加工のリードタイム 41分→13分

この事例のポイント

  • 受注処理で仮受注と本受注の二重作業が発生していた。
  • 生産管理システム「WILL」を導入し、受注処理の二重作業を解消して受注から出荷までを一元管理できるようにした。
  • 曲げ加工のリードタイム 41分→13分。受注処理の二重作業が解消され、受注から出荷までを一元管理できるようになり、作業効率が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社エー・アイ・エーブラスト
所在地山梨県 富士川町
業種金属製品製造業
技術分野情報処理
従業員数26人
資本金1,000万円
設立1999年

事業の背景

創業は1999年で、金属製品の塗装を手掛ける株式会社セブナ装機の秋山智義社長が、廃業した隣地の板金施設を買い取って立ち上げた。主要顧客2社から、チップマウンターのカバーや部品、工作機械のカバーなどの金属板金部品を受注・生産している。AI・IoTの普及でプリント基板の需要が増える中、一層の品質向上とコストダウン、納期短縮が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能受注処理で仮受注と本受注の二重作業が発生していた。
  • 生産能力曲げ加工はベテラン作業者が図面を見て曲げ順を検討し、その場で曲げ順を決めて手作業で行うためリードタイムが長くなっていた。
  • コスト・採算見積作業の統一化や生産計画の予実管理、生産に必要な情報の伝達方法に苦慮していた。

やったこと

生産管理システム「WILL」を導入し、受注処理の二重作業を解消して受注から出荷までを一元管理できるようにした。WILLの見積モジュールで見積のばらつきを平準化し、生産計画と実績の見える化で最適な生産計画を作れるようにした。画像モジュールで生産に必要な情報も一元管理できるようにした。曲げ加工の効率化のため、AI機能を搭載したシミュレーションソフト「ベンドCAM」を導入した。ベンドCAMはデータを自動生成し、NCベンダーに取り込んで必要な金型を画面指示に従って取り付ける仕組みで、製品を曲げながら補正寸法を入力し、試し曲げ不要で角度と寸法を出すことができる。

ソフト生産管理システム「WILL」
ソフトベンドCAM

事業の効果

  • 曲げ加工のリードタイム 41分→13分

受注処理の二重作業が解消され、受注から出荷までを一元管理できるようになり、作業効率が上がった。見積のばらつきが平準化され、生産計画と実績の見える化により最適な生産計画が立てられるようになった。画像モジュールで不良削減と作業効率向上につながった。曲げ加工のリードタイムは41分から13分に短縮され、従来と同様の品質を確保できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業や社長の「製品に営業させる」方針など経緯は書かれるが、今回の投資が経営戦略にどう位置付けられるかは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    主要顧客2社への VA 提案や ワンストップサービスを強みとすると書かれ、競争優位の方向性はうかがえるが、市場動向との関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    生産管理の二重作業や曲げ加工のリードタイム41分という課題を挙げ、ベンドCAMで68%減の13分に短縮したと数字で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    リードタイムを41分から13分へ68%減らすという目標と結果が数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員26人で研修や女性作業者の活用に触れるが、補助事業を遂行する体制として具体的な配置や人数の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    主要顧客2社向けのプリント基板カバー等の板金加工や品質・コスト・納期への対応は書かれるが、ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    生産管理システムとベンドCAMの導入は書かれるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールについての記述はわずかである。

  • 財務と資金の調達3

    自己資本比率28.2%と収益率向上への取組が書かれるが、資金調達の見込みや金融機関との関係は記述されていない。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ベンドCAMによる曲げ加工の効率化は書かれるが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    県内経済活性化への貢献や主要顧客2社の市場での安定した売上が触れられるが、国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    リードタイム68%減など効果の数字はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ベンドCAMのAI機能や生産管理システムの一元管理が書かれ、デジタル活用は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山梨県富士川町で県内経済活性化に貢献すると書かれ、地域性はうかがえるが、雇用創出や成長牽引の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本補助事業の成果を活かして受注拡大を目指す。主要顧客2社へのVA提案営業を続けるとともに、新規顧客開拓にも力を入れる。収益率を向上させ、自己資本比率をさらに上げていく考えだ。

事業者の声

製品がお客さんを呼んでくれる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。