ものづくり補助金平成24年度新潟県

3D CAD/CAM導入による製造リードタイム短縮と受注拡大の実現

株式会社満日製作所

成果加工開始までにかかる時間を短縮(1/4以下)

この事例のポイント

  • 高精度部品の多種少量生産の態勢をさらに強化する必要があった。
  • 3D CAD/CAMシステムを業者から導入し、最適なシステム端末の設定について検討・調整を行った。
  • 加工開始までにかかる時間を短縮(1/4以下)。導入後は、複雑な形状の製品でも加工開始までの時間が4分の1以下に短縮され、従来加工できなかった製品も加工できるようにな…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社満日製作所
所在地新潟県 新潟市
業種はん用機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数17人
資本金1,000万円
設立1970年

事業の背景

同社は工作機械の部品加工を手がけ、大手メーカーの加工治具や量産前の試作品、中堅メーカーの専用機を主な対象としてきた。顧客からは日に日に高度化する製品精度と多様化する製品仕様が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力高精度部品の多種少量生産の態勢をさらに強化する必要があった。
  • 人手・技能加工プログラムの作成を機械オペレータが手作業で入力しており、手間がかかっていた。
  • 品質・精度手動入力のため入力ミスによる機械や工具の破損の危険があった。
  • コスト・採算顧客からの特急対応やコスト削減の要請に応えきれず、収益率を向上させる必要があった。

やったこと

3D CAD/CAMシステムを業者から導入し、最適なシステム端末の設定について検討・調整を行った。導入システムを効率的に運用するため、システム業者の助言を受けながらトレーニングを行った。システム運用を開始し、発注先から支給されたCADデータをそのままプログラムに変換できるようにした。これにより、加工プログラムの作成時間と加工前の段取り時間を短縮した。

ソフト3D CAD/CAMシステム

新しい製品・サービス:自社製品(新工場で生産する工作機械の部品など)

事業の効果

  • 加工開始までにかかる時間を短縮(1/4以下)
  • 収益率(25%)の向上に成功した

導入後は、複雑な形状の製品でも加工開始までの時間が4分の1以下に短縮され、従来加工できなかった製品も加工できるようになった。プログラム入力時の図面の読み間違いやプログラム作成ミスによる機械や工具の破損の危険性も大幅に低下した。作業効率が大幅に向上し、製品立ち上げまでの納期短縮と収益率の向上を実現した。手作業では作れなかった複雑形状のプログラムも作成できるようになり、新事業への参入を図りたいとしている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の部品加工の取組から3D CAD/CAMを導入し、自社製品生産や新事業参入を図る方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは詳述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    高精度部品の多種少量生産という強みと、大手・中堅メーカーを狙う部品加工市場の獲得意図は書かれているが、競争環境の分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作業プログラムによる時間と入力ミスという課題を示し、プログラム時間を1/4以下・半分以下に短縮したと具体的な解決策が読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    収益率25%向上や製品立ち上げまでの納期短縮が示され、実績ベースの数値目標として実現性が読み取れる。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員17人で、システム業者によるトレーニングを受けると書かれているが、人材や事務処理体制の具体的な確保状況は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高精度部品の多種少量生産、大手・中堅メーカーがターゲット、特急対応や短納期への顧客ニーズへの対応と、顧客と選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入、operatorトレーニング、運用開始という段階は示されているが、中長期の課題検証や詳細なスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    複雑形状の加工を可能にし新事業参入を図るとあるが、市場での普及度や高付加価値化の水準を示す記述は少ない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    工作機械部品を手掛け製品が輸出されているとあり、産業への関与はうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は乏しい。

  • 費用対効果4

    プログラム入力時間を1/4以下・半分以下に短縮し、収益率25%向上と記載され、投入額に対する効果の高さが数字で読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    3D CAD/CAMの導入によりCADデータを直接プログラムに変換できるとあり、デジタル技術の活用は読み取れるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    複雑形状加工や新事業参入への意欲はうかがえるが、成長分野への進出や日本経済の構造転換への言及は見当たらない。

  • 地域経済への波及2

    新潟の新工場竣工と新潟経済新聞の記事があり地域との関わりはうかがえるが、地域の特性を活かした付加価値創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新工場で自社製品の生産に乗り出す計画で、3D CAD/CAMで得た新技術を生かし新事業への参入を図りたいとしている。

事業者の声

圧倒的にスピードが速くなり、近年の売り上げの伸びに大きく貢献しているのは間違いない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。