ものづくり補助金平成24年度新潟県

油圧シリンダー部品「ピストンロット」の二分割加工から一体加工への挑戦

株式会社三尾プレシジョン

成果加工時間 730分→210分

この事例のポイント

  • 長尺の油圧シリンダのピストンロッドは受注が増えているが、従来は二分割で加工して溶接で一つにまとめており、効率的な生産方法とはいえなかった。
  • 従来二分割で製作していたピストンロッドを一体で製作できるよう、森精機製作所製CNC旋盤SL-603BMC/4000を導入した。
  • 加工時間 730分→210分。一体加工により素材発注が簡素化し、溶接前の旋盤加工が不要になったことで加工不良を減らせた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社三尾プレシジョン
所在地新潟県
業種一般機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数22人

事業の背景

東日本大震災の復興に向けて宅地造成が進み、地震対策として地盤を強固に改良する工事が求められている。東京オリンピック開催によるインフラ整備や構築物の建設も進んでおり、その工事には三点式パイルドライバ(杭打機)が欠かせない。国内トップシェアのN社は数年先まで受注が一杯の状態と伺っており、その重要部品である油圧シリンダのピストンロッドは長尺のものが必要とされている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力長尺の油圧シリンダのピストンロッドは受注が増えているが、従来は二分割で加工して溶接で一つにまとめており、効率的な生産方法とはいえなかった。
  • 品質・精度溶接で一つにまとめる工程があるため、溶接不良や折損の危険性があった。

やったこと

従来二分割で製作していたピストンロッドを一体で製作できるよう、森精機製作所製CNC旋盤SL-603BMC/4000を導入した。この旋盤は従来のNC旋盤より大型で、長尺の材料があれば最初から一体のピストンロッドを製作できる。フライス加工、二面幅加工、回し穴加工など、従来は別々の工程で行っていた加工をこの一台で代替できるため、加工時間も短縮できる。導入後は一本あたりの加工時間を従来の730分から210分へ短縮し、製造コストも従来の286,600円から247,028円に削減した。

  • 加工機CNC旋盤 SL-603BMC/4000森精機製作所製

事業の効果

  • 加工時間 730分→210分
  • 製造コスト 286,600円→247,028円

一体加工により素材発注が簡素化し、溶接前の旋盤加工が不要になったことで加工不良を減らせた。溶接自体が不要になったため、溶接不良や折損の危険性も排除できた。加工時間とコストが大きく減り、生産性が向上して短納期受注品にも対応しやすくなった。

今後の展望

三点式パイルドライバは発展途上国のインフラ整備でも注目されており、南海トラフ巨大地震への地盤強化対策にも期待されているため、円安などの外的要因も含めて今後も受注の増加が見込まれると思われる。導入したCNC旋盤は他種のピストンロッドにも対応できる汎用性の高い機械であり、長尺の油圧シリンダを新規製作する際にも加工時間や材料コストの減少が見込める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。