ものづくり補助金平成24年度富山県

自立型面圧分布検出フィルムシステムの開発

株式会社オーギャ

この事例のポイント

  • 汎用的で安価な面圧分布を計測するセンサシステムが市場で求められていた。
  • 約1年かけて試作開発と動作検証に取り組み、独立電源で駆動し、データを取り込める面圧分布検出フィルムシステムを完成させた。
  • 補助事業により面圧分布検出シートの試作品が完成し、販売を開始した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オーギャ
所在地富山県 高岡市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数3人
資本金1,500万円
設立2009年

事業の背景

創業は平成21年2月で、静電容量型センサ技術を中心に入力機器の研究開発・製造・販売を行っている。独自技術の超薄型触覚フィルムセンサは平成22年に日本、25年に米国、26年に中国で特許を取得し、平成25年と26年に複数の賞を受けた。ロボットや医療・福祉機器の分野で安価なセンサシステムが求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術汎用的で安価な面圧分布を計測するセンサシステムが市場で求められていた。
  • 新製品・新技術超薄型触覚フィルムセンサの技術を大面積のシートとして商品化してほしいという要請が展示会や学会で多く寄せられていた。

やったこと

約1年かけて試作開発と動作検証に取り組み、独立電源で駆動し、データを取り込める面圧分布検出フィルムシステムを完成させた。センサシートはシリコンラバーとPETフィルムで作られ、しなやかで曲げに強く耐久性が高い。24×8、8×8点の面圧分布荷重検出に対応する。付属の超小型記録モジュールで、データを無線で飛ばしPCにリアルタイムに出力できる。

新しい製品・サービス:自立型面圧分布検出フィルムシステム(静電容量型フレキシブル触覚フィルムを用いた面圧分布計測センサシート)

事業の効果

補助事業により面圧分布検出シートの試作品が完成し、販売を開始した。介護、スポーツ、自動車関連企業から性能評価を受け、受注を獲得した。展示会などを通じて薄型ノートパソコンのキーボードなどモバイル機器分野や自動車内の動作制御での引き合いがあり、予想しなかった分野で新たな受注先を開拓できた。また新たな開発協力ネットワークと協力会社を開拓し、精密加工技術を取得した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成22年の特許取得や過去の受賞など静電容量型センサ技術の継続的取組が書かれ、本事業はその延長として位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    超薄型触覚フィルムの厚さ0.5mm・低コストという強みと、ロボット・医療・福祉分野の安価なセンサ需要が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    量産時の月1万個超の対応が自社では困難という課題と、協力会社による受託生産で量産を目指す方針が書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の増加や賃上げを示す数値目標は書かれておらず、受注先開拓の成果があるのみである。

  • 事業を進める体制4

    従業員3人の小規模体制を認めたうえで、県工業技術センターなど6つの研究機関・大学との開発協力ネットワークの活用が書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    24x8〜8x8点の面圧分布検出、PCへのリアルタイム出力など性能が示され、ロボット・医療・福祉の市場ニーズも書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    約1年で開発・動作検証を行い、今後は受託生産先の募集と販路開拓を進める計画が書かれているが、スケジュールは詳細でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    面圧分布を計測する静電容量型フレキシブルセンサは一般に普及していない分野で、薄型・曲面対応という高付加価値の特徴が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    介護・福祉ロボットや義手・義足への応用が示されるが、雇用創出や波及効果の数値は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額と付加価値増加の関係を示す数値は書かれておらず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献3

    ロボット触覚や義手・義足など新分野への応用可能性が書かれ、研究機関との協力でイノベーションにつながる方向性がうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    ロボット・医療・電子機器・自動車など成長分野への進出が述べられているが、構造転換への言及は明確でない。

  • 地域経済への波及2

    富山県の研究機関との連携は書かれているが、地域の雇用創出や地域経済の成長への寄与は読み取れない。

今後の展望

スポーツ、医療・福祉、ロボット、電子機器などの分野にサンプル供給と生産開始を進め、開発を継続する。月1万個を超える生産は自社では困難なため、センサシートを受託生産する協力会社を募り量産を目指す。販路開拓と営業を活発に進め、海外企業にも広める計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。