ものづくり補助金平成24年度山梨県

細骨用インプラントの試作開発

株式会社スワ

成果インプラントの最小径 1.5mm→1.2mm

この事例のポイント

  • 細い骨に対応できる小型・軽量のインプラントは市場になく、輸入品の最小径は1.5mmが一般的だった。
  • 動物病院の先生方に話を聞き、現場のニーズを把握したうえで試作を繰り返した。
  • インプラントの最小径 1.5mm→1.2mm。細い骨に対応した小径のロッキングスクリューと細骨用髄内固定ワイヤーピンを製品化し、従来になかった小径サイズを実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社スワ
所在地山梨県 富士吉田市
業種金属製品製造業
技術分野溶接
従業員数14人
資本金500万円
設立2003年

事業の背景

2003年に諏訪精密の第二工場から分社して始まり、ハードディスクや自動車部品を手掛けていた。リーマンショック後は多くの製品が海外へ移り、新たな道として医療分野を選んだ。動物用インプラントの製造受託を続けるうちに、自社で設計から手掛けることを目指した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術細い骨に対応できる小型・軽量のインプラントは市場になく、輸入品の最小径は1.5mmが一般的だった。
  • 新製品・新技術複雑骨折の治療に使う細い骨向けの髄内固定ワイヤーピンがなく、細い骨ではピンだけでは固定力が足りなかった。

やったこと

動物病院の先生方に話を聞き、現場のニーズを把握したうえで試作を繰り返した。プレートに加工したネジ部とスクリューが一体化するロッキングスクリューを開発し、先端のセルフタップ機能によりタップ切りを不要とした。最小径1.2mmのスクリューを実現し、手術中に素早く運べるようキャリー用ドライバーを開発した。1つのドライバーで数種類のスクリューに対応できるようにした。細骨用髄内固定ワイヤーピンは先端に切れ刃のある1mm以下の細いチタン製として開発し、プレートとワイヤーピンを併用する手技を可能にした。サイズごとにチタンの陽極酸化処理で色分けし、現場での取り違えを防いだ。

新しい製品・サービス:ロッキングスクリュー、細骨用髄内固定ワイヤーピン

事業の効果

  • インプラントの最小径 1.5mm→1.2mm

細い骨に対応した小径のロッキングスクリューと細骨用髄内固定ワイヤーピンを製品化し、従来になかった小径サイズを実現した。現在は動物病院や大学の獣医学部などで使用されており、使う先生から高い評価を得ている。また独自商標「TITAN LOCK」で、開発から製造、販売まで一貫して取り組む体制を整えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成15年の分社以降、精密加工技術を基に医療分野へ進出し、動物用インプラント製造を継続してきた経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    輸入インプラントは最少径1.5mmが一般的とされる一方、小径1.2mmの製品を開発したとあり、差別化の方向は読み取れるが定量的な市場分析は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    小型犬の細い骨の課題を具体的に認識し、小径ロッキングスクリューと細骨用髄内固定ワイヤーピンを開発して解決を図っている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    許認可取得に向けた社内体制構築に1年半かかったと書かれており、体制整備の取組は読み取れるが人材や事務処理能力の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    動物病院の先生方の声を聞き、サイズや形状のダメ出しを反映して改良を重ねたことが書かれ、ニーズの裏付けと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作と改良を繰り返し、昨年11月から販売業を取得して開発から販売まで一貫して取り組むとあり、今後の方向は示されるがスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達2

    設備投資をドーンと掛けたものの市場が獲れず事業継続に悩んだとあり、資金調達の見込みに関する記述はない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    最小径1.2mmのスクリューは、これまでにない小径として既存品の最少径1.5mmより細く、高付加価値の新規性が書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    動物の骨折治療への貢献はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    陽極酸化処理による色分けで現場のミスを防ぐ工夫はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    富士吉田市の立地が記載されるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出への言及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

実際に使ってくださっている先生から『すごく助かってるよ』と言われた時は、こだわって開発してきたものが認められたんだなと実感しました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。