ものづくり補助金平成24年度山梨県

プラスチック射出成形におけるエジェクタ制御を利用したガス抜き工法の開発

株式会社道志化学工業所

成果ガス抜きのクリアランス 0.05mm→0.5mm

この事例のポイント

  • プラスチック射出成形では、成形時に発生するガスを金型外に逃がし切れず、外観不良や形状不良が起きていた。
  • 金型内のクリアランスを小さく抑える従来工法では、高温ガスがモールドデポジットとなって目詰まりを起こすため、ガスを金型外へ排出する工法の開発に取り組んだ。
  • ガス抜きのクリアランス 0.05mm→0.5mm。ガス抜き工法の開発により、目に見えるほど多くのガスが金型外に排出され、金型に付着するガスヤニの低減も確認できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社道志化学工業所
所在地山梨県 南都留郡道志村
業種プラスチック製品製造業
技術分野組込みソフトウェア
資本金1,000万円
設立1982年

事業の背景

昭和46年にプラスチック成形加工業として創業し、自動車部品のパイプをとめるファスナーの製造からスタートした。その後ダンパー部品の製造も手掛け、現在はファスナーを中心にプラスチック成形事業を展開している。自動車のカップホルダーなど外観が目立つ製品も扱い、外観不良はクレームにつながりやすい。業界全体でもガス対策が課題となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度プラスチック射出成形では、成形時に発生するガスを金型外に逃がし切れず、外観不良や形状不良が起きていた。
  • 集客・繁閑自動車部品などで外観不良によるクレームが多く、対応のため従業員が製品を直接届けに行く事態が生じていた。
  • 生産能力クレーム対応に時間を取られ、生産性にも大きく影響していた。

やったこと

金型内のクリアランスを小さく抑える従来工法では、高温ガスがモールドデポジットとなって目詰まりを起こすため、ガスを金型外へ排出する工法の開発に取り組んだ。効果的にガスを排出するエジェクタピンを研究・試作し、強度や加工性に問題がなく0.5mm以上のクリアランスを確保できる独自形状のエジェクタピンを開発した。あわせてエジェクタピンを装着するエジェクタプレートも開発し、従来型より多くのガスを排出できるようにした。成形では射出開始と同時にガス抜き制御を作動させ、樹脂が接近したら解除して樹脂のオーバーフローを防ぐ制御を行う。試作と評価を重ねて最適条件を見つけた。

新しい製品・サービス:ガス抜き工法(独自形状のエジェクタピンとエジェクタプレート)

事業の効果

  • ガス抜きのクリアランス 0.05mm→0.5mm

ガス抜き工法の開発により、目に見えるほど多くのガスが金型外に排出され、金型に付着するガスヤニの低減も確認できた。外観不良が減り、クレーム対応に追われる状況の改善が期待される。ガスの排出量など数値的な効果は今後、山梨県富士工業技術センターの協力を得て測定する計画である。また、この工法を自社製造に活かすほか独自技術として販売する計画もある。

今後の展望

今後はガス排出量の採取実験を行い、自社製造への活用と独自技術としての販売を計画している。さまざまなプラスチック成形に応用できるため広くアピールし、技術を売っていける企業をめざす。

事業者の声

プラスチック成形はクレームとの戦いです

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。