ものづくり補助金平成24年度岐阜県

高齢者障害者用高信頼性安全優先低価格リモコンスイングドア駆動装置の製品化

株式会社ユタカ電子製作所

成果2015年9月時点の販売実績は6台

この事例のポイント

  • 従来機種は機能面や施工性において現場ニーズとの間に開きがあり、広く普及しなかった。
  • 従来機種の課題を利用者や施工者の声から洗い出し、仕様・構造を抜本的に見直した。
  • 2015年9月時点の販売実績は6台。大幅な品質改良とコストダウンを実現し、2015年5月より販売を開始した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ユタカ電子製作所
所在地岐阜県 羽島市
業種専門サービス業
技術分野真空
設立1983年

事業の背景

ユタカ電子製作所は1983年創業で、航空機用油圧検査システムや各種シミュレータを主に航空宇宙機器メーカーから請け負って製造してきた。2000年頃から自社コア技術を生かした福祉機器の開発に乗り出し、後付け自動開閉玄関ドア装置を製品化していた。従来機種は本体価格が約70万円と高額だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来機種は機能面や施工性において現場ニーズとの間に開きがあり、広く普及しなかった。
  • コスト・採算従来機種の本体価格は約70万円と高額で、市場参入には安価な製品への改良が不可欠だった。
  • 品質・精度従来機種には「閉じてきたドアに腕が挟まれた」などの苦情があった。

やったこと

従来機種の課題を利用者や施工者の声から洗い出し、仕様・構造を抜本的に見直した。機構を油圧式からギヤモーター式に変更し、高性能なマイコン制御システムを組み込んで、油圧式と遜色のないドア開閉時の滑らかな動きを確保しつつ、小型化・施工性向上・コストダウンを実現した。閉まりかけたドアを開放させる障害探知センサーを新たに搭載し、走行部の過負荷を検出する仕組みを取り入れた。また開閉ボタンの指圧を3段階から選べるようにし、ICカードと健常者家族用のリモコンスイッチを追加してセキュリティーを強化した。

  • 加工機後付け自動開閉玄関ドア装置リムロック2003N

新しい製品・サービス:後付け自動開閉玄関ドア装置「リムロック2003N」

事業の効果

  • 2015年9月時点の販売実績は6台

大幅な品質改良とコストダウンを実現し、2015年5月より販売を開始した。ホームページのリニューアルや従来機種との比較により、一般ユーザーや公共施設、介護施設、ハウスメーカーなどから問い合わせや引き合いが増えている。2015年9月時点の販売実績は6台で、今後2年間に関西・中部・関東で100台の販売を目標としている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    航空機分野で培った電子制御・無線技術を生かし、自社オリジナルの福祉機器に展開した経緯が書かれており、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    従来機種は本体価格約70万円と高額で現場ニーズとの開きがあったと書かれ、低コスト化が強みとして示されているが、市場規模などの裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    従来機種の本体価格約70万円、苦情への対応として障害探知センサーを搭載、油圧からギヤモーター式へ変更など、課題と解決策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    2015年9月時点で販売6台、今後2年で関西・中部・関東100台の目標が数字で示されているが、付加価値や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員が顧客宅に出向いて施工する体制は書かれているが、人材や事務処理能力の確保状況の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    低コストで導入できる点、障害の状態に応じて指圧を3段階選べる点、ユーザーや施工者の声を反映した点など、ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    全国展開や協力工事業者との提携、スマートフォン連動型スイッチ開発の方針は書かれているが、スケジュールや課題解決の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    既製品の自動ドアと比べて低コストで導入できる点が特長とされ、高付加価値化の方向性はうかがえるが、分野の普及度に関する記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    障害者や高齢者の自立と社会参加促進に寄与し得る装置とされ、高齢化社会への対応という社会的意義がうかがえる。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値や生産性の数値は書かれておらず、費用対効果はわずかにうかがえるのみ。

  • イノベーションへの貢献2

    ICカード導入によるセキュリティ強化やスマートフォン連動型スイッチの開発が書かれているが、サプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    高齢化社会の到来に合わせて製品を新たな事業の柱に育てる考えが示され、成長分野への進出がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県羽島市を拠点とする地域企業とされるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

対応エリアを将来的に全国へ広げ量産化をめざし、全国の協力工事業者との提携に注力して高齢化社会に向けて新たな事業の柱に育てる考え。スマートフォン連動型スイッチの開発にも取り組んでいる。

  • 目標:従来機種の本体価格は約70万円と高額だった

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。