ものづくり補助金平成25年度学術研究、専門・技術サービス業長野県

下水道マンホール内の自動撮影及び図化作成システムの開発(通称:無事故君)

株式会社ヒューテック

成果重量 10kg→6kg

この事例のポイント

  • 下水道マンホールの点検・調査には作業員や技術者が不足しており、財政的制約もあって十分な調査ができていない。
  • 下水道マンホール内の調査を、人が入らずに行える独自システム「無事故君」を開発した。
  • 重量 10kg→6kg。マンホール内に人が入らずに安全かつスピーディーに調査できる全国初のシステムが実現する見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヒューテック
所在地長野県 安曇野市
業種技術サービス業
技術分野測定計測
従業員数29人
資本金4,000万円
設立1999年

事業の背景

同社はし尿処理事業で創業し、1999年に新たな体制で設立された。下水道管路業務にノウハウを蓄積してきた。2012年12月の笹子トンネル天井板落下事故を契機に社会インフラの維持管理業務が加速度的に増えた。全国の下水道マンホールは約1,300万個あり、老朽化が進んで点検・調査の必要性が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能下水道マンホールの点検・調査には作業員や技術者が不足しており、財政的制約もあって十分な調査ができていない。
  • 品質・精度マンホール内は足場の老朽化や有毒ガスによる転落・事故の危険があり、人が入って目視で調査する方法では安全に行えない。

やったこと

下水道マンホール内の調査を、人が入らずに行える独自システム「無事故君」を開発した。カメラとレーザースキャナーを組み合わせた機器をマンホール内に入れて回転させながら写真を撮り、レーザーで測定したデータからパソコン上で三次元画像を作成する。当初設計では重量が10kg以上になることが判明したため設計を変更して軽量化し、重量約6.0kgとした。今後は現地テストを重ね、より精度の高い画像と三次元データの取得をめざす。グループ会社の㈱アンドーが持つレーザー測定・解析・三次元データ作成技術を応用し、ものづくり会社と共同で開発した。

検査測定無事故君(マンホール内自動撮影・図化作成システム)

新しい製品・サービス:下水道マンホール内の自動撮影及び図化作成システム「無事故君」

事業の効果

  • 重量 10kg→6kg

マンホール内に人が入らずに安全かつスピーディーに調査できる全国初のシステムが実現する見込みである。設計変更により重量を約6.0kgまで軽量化し、現場作業での作業性に問題はなかった。今後は現地テストを重ねて精度の高い画像と三次元データの取得をめざす。発注者側のコストが下がれば調査依頼の増加も期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    同社は下水道維持管理を見据えて事業を展開してきたと読めるが、本事業の位置づけは経営戦略上の明確な記載がなく、過去取組との一貫性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    笹子トンネル事故後の維持管理需要増加と、グループ建設コンサルのレーザー技術を応用する点が書かれ、強みの活用は読み取れるが定量性は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    マンホール点検の人手不足や死亡事故など課題は具体的に示されるが、高付加価値化や成長につながる事業計画の数値は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員29名、社員平均年齢30歳、グループ建設コンサル会社との共同開発とあり体制の一部は読めるが、遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    マンホール内に人が入らず安全に調査できる点や全国初とされる点は示されるが、顧客ターゲットや需要の裏付けは限定的。

  • 事業化までの道筋3

    重量10kg超から約6.0kgへの設計変更や、今後の現地テストと製品化の方向性は書かれ、課題と進め方は一定程度読める。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    マンホール内を人が入らず三次元計測する機器は全国初とされ、新たな市場を切り開く方針が明記されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    社会インフラの維持管理と危険な作業の削減、新たな市場創出は読めるが、経済波及効果の数値的な裏付けはない。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す数値は見当たらず、発注者側のコストが下がるとの期待が述べられるのみ。

  • イノベーションへの貢献3

    レーザー計測とカメラによる三次元データ化という先端技術の活用は読めるが、サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    社会インフラの維持管理の重要性が増すことは書かれるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    長野県内の下水道整備や安曇野の立地は書かれるが、地域の雇用や経済成長への寄与は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はさらに改良を加え、メーカーとタイアップして製品化をめざす。

事業者の声

「カメラやスキャナーをどう組み合わせるか、アイデアをカタチにするまでが大変でした。今後さらに改良を加え、メーカーとタイアップして製品化をめざしたい。このシステムを活用することで発注者側のコストが下がれば、調査依頼がもっと増えると期待しています」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。