ものづくり補助金平成24年度静岡県

高齢かつ軽度な認知症患者の服薬支援装置の開発

株式会社上島電興社

この事例のポイント

  • 自動車部品メーカーなど企業向けの製品開発や製造が中心で、リーマン・ショックにより製造業の業績が落ち込み、厳しさから抜け出せないでいた。
  • マイコン制御技術を生かし、デバイスに使う半導体を削減して市場価格より低いコストを目指した。
  • 服薬時刻にアラームと位置表示で知らせ、1度に1回分しか取り出せない構造とタイムロック機能により、飲み忘れ・飲み間違い・飲み過ぎを防止する。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社上島電興社
所在地静岡県 浜松市
業種電気機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数38人
資本金1,000万円
設立1972年

事業の背景

上島電興社は自動車部品メーカーなどの企業向け製品開発や製造が中心で、リーマン・ショック後は製造業の業績が落ち込んでいた。打開策として個人向け製品の展開を模索していた。一方、近畿地方の薬局と連携する先では、服薬支援装置が製造中止となり、代替となる類似装置も国内外で見当たらなかった。市場では服薬支援装置の価格が高めとなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他自動車部品メーカーなど企業向けの製品開発や製造が中心で、リーマン・ショックにより製造業の業績が落ち込み、厳しさから抜け出せないでいた。
  • 新製品・新技術服薬支援装置を提供していたメーカーが製造を中止し、国内外に類似の装置もなかったため、独自開発が必要になった。
  • その他個人向け製品への展開を模索していたが、異業種向け製品の開発には社内の反発があった。

やったこと

マイコン制御技術を生かし、デバイスに使う半導体を削減して市場価格より低いコストを目指した。試作ながら量産を視野に入れ、筐体や薬剤ケースの成形品の金型も製作した。薬剤ケースは1日4回分、9日分を収納でき、朝・昼・夕・ねる前の服薬時刻にアラーム音で知らせ、ランプで位置を示して1回分のケースを押し出す。1度に1つのケースしか取り出せない構造とし、一定時間を過ぎると薬剤ケースを引き戻して回収するタイムロック機能を持たせた。取り出し時刻を記録する機能も搭載し、試作装置は介護施設に設置して実証試験と改良を重ねた。

新しい製品・サービス:在宅用服薬支援装置「お薬のんでね」

事業の効果

服薬時刻にアラームと位置表示で知らせ、1度に1回分しか取り出せない構造とタイムロック機能により、飲み忘れ・飲み間違い・飲み過ぎを防止する。高齢者や軽度認知症患者の服薬の自立度を高め、介護者の負担軽減につながると期待される。取り出し時刻の記録から利用者ごとの服薬の調整が可能になり、残薬を減らす効果も期待できる。試験導入した介護施設が購入を始め、販路の拡大につながっている。

今後の展望

今後は個人宅や病院に提案していく考えである。

事業者の声

直接、人の役に立てる製品の開発ができる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。