ものづくり補助金平成25年度製造業北海道

地元食材(りんご)を用いたロールケーキ開発、及び販路拡大による青函連携活性化事業

株式会社五島軒

この事例のポイント

  • 生洋菓子は賞味期限が短く、地方発送や遠方の物産展への出展が難しかった。
  • 青森産りんごのスムースと、七飯町産りんごのコンポートを混ぜ込んだ生クリームを用い、トンネルを思わせるロールケーキ「五島軒函館ロール」を開発した。
  • 急速冷凍機により賞味期限が長期化し、販売機会が広がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社五島軒
所在地北海道 函館市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数112人
資本金3,920万円
設立1880年

事業の背景

創業130余年の老舗で、レトロモダンなレストランの本格カレーが有名。元々はパンの製造販売業だった。北海道新幹線の開業を背景に、青函の連携事業を考えるなかで、地域の食材を使ったシンボル商品の必要性が高まった。消費者ニーズを調べたところ、最も多かったのは小分け需要だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術生洋菓子は賞味期限が短く、地方発送や遠方の物産展への出展が難しかった。
  • 販路・情報発信消費者の小分けニーズに応える商品が不足しており、お土産として職場などで手軽に食べにくかった。

やったこと

青森産りんごのスムースと、七飯町産りんごのコンポートを混ぜ込んだ生クリームを用い、トンネルを思わせるロールケーキ「五島軒函館ロール」を開発した。切らずに食べられるカット商品を作るため、作業効率の高い洋菓子スライサーを導入した。出来立ての味わいをそのまま一気に冷凍するため急速冷凍機を導入し、地方発送を可能にした。

  • 加工機洋菓子スライサー急速冷凍機

新しい製品・サービス:五島軒函館ロール(青森産と七飯町産のりんごを使用したロールケーキ)

事業の効果

急速冷凍機により賞味期限が長期化し、販売機会が広がった。カット商品の登場で商品ラインナップが多彩になり、消費者の小分けニーズに合ったことから販売量も増加した。北海道新幹線の開業効果もあり、継続的に販売実績の上がる商品に成長した。遠方の物産展への出展も可能になった。重点売込み商品として社内の意欲も高まり、青函両地域の産業発展にも貢献した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    明治12年創業でパン製造から洋菓子へと得意分野を広げ、青函連携を重点商品として拡販する方針が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    北海道新幹線開業による観光客増や東北各県とのパイプの太さに触れているが、自社の強みを数値で示す記述は少ない。

  • 課題の認識と解決4

    小分けニーズや賞味期限の課題を認識し、カット商品と急速冷凍機で解決している点が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    販売量の増加は述べられているが、付加価値額や賃上げの目標値、その実現見込みは記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    管理部の取締役が関わる体制は読み取れるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    消費者への調査で小分け需要が最も多かったことを起点に、カット商品を企画した経緯が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後も販売を継続し成長させる方針は示されているが、中長期の課題検証やスケジュールは記載されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    生洋菓子の賞味期限延長により、九州や沖縄の物産展出展が可能になったと述べられている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用4

    青森と七飯町産のりんごを使い、両地域共通の食材をアピールする青函連携の地域波及効果が示されている。

  • 費用対効果2

    導入設備の投入額や付加価値額の増加幅に関する数字はなく、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献2

    地域連携は見られるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションに関する記述はない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    青函両地域の食材を活かした商品で地域の食材アピールに寄与し、道南地域の観光需要増にも連動している。

今後の展望

北海道新幹線開業後の観光客増加と東北各県とのつながり強化を背景に、今後も販売を継続し、さらに多くの人に知ってもらえる商品へ育てていく方針。

  • 目標:所要時間(青函間) 4時間→1時間

事業者の声

重点売込み商品として意識的にターゲットを絞り込むことができ、各スタッフのモチベーションも上がりました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。