ものづくり補助金平成25年度製造業北海道

高付加価値製品の製造及び少量多品種に対応する、シリアル製品製造ラインの制御・管理及び包装設備の多様化システム

日本食品製造合資会社

成果管理項目の監視頻度 30分→1分

この事例のポイント

  • グラノーラなど質や独自性にこだわった少量多品種製造には、より高度な技術と製造管理の自動化が必要だった。
  • コンピュータによる集中管理システム機器を導入し、製造ラインの管理及び制御を製造管理室で集中的に行う有線LANシステムを構築した。
  • 管理項目の監視頻度 30分→1分。集中管理により記録が一元化され、より詳細な焼成温度調節が可能になり、新たなシリアル製品の開発が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名日本食品製造合資会社
所在地北海道 札幌市
業種食料品製造業
技術分野情報処理,製造環境
資本金480万円
設立1918年

事業の背景

日本食品製造合資会社は1918年創業で、日本初のコーンフレークやオートミールを製造してきた北海道の老舗企業である。国産原料のシリアル類を製造する唯一の存在で、大手メーカー品が大勢を占める中、国産原料製品は事業の柱の一つとなっている。近年はグラノーラのブームにより製造委託の問い合わせが増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力グラノーラなど質や独自性にこだわった少量多品種製造には、より高度な技術と製造管理の自動化が必要だった。
  • 新製品・新技術スタンドアップ(自立型)パックに対応する包装機がなく、近年の売場の主流パッケージへの対応が急務だった。

やったこと

コンピュータによる集中管理システム機器を導入し、製造ラインの管理及び制御を製造管理室で集中的に行う有線LANシステムを構築した。従来30分毎にスタッフが行っていた記録をコンピュータに一元化し、50の管理項目を1分毎に監視できるようにした。スタンドアップパックに対応する給袋自動包装機一式も導入し、従来の高速大量生産向け包装機では難しかったスタンドパック包装と、包材をこまめに変更しやすい少量多品種製造を可能にした。

  • その他集中管理システム機器有線LANシステム
  • 加工機給袋自動包装機一式

新しい製品・サービス:グラノーラ4アイテム、それ以外のシリアル6アイテムの計10アイテムを開発した。また、既存の玄米フレークなども紙箱からスタンドアップパックに変更した。

事業の効果

  • 管理項目の監視頻度 30分→1分
  • 事業期間中にグラノーラ4アイテム、それ以外のシリアル6アイテムを開発

集中管理により記録が一元化され、より詳細な焼成温度調節が可能になり、新たなシリアル製品の開発が可能になった。スタンドアップパックへの対応により、少量多品種の製造が行えるようになった。既存製品のパッケージ変更により包装時のロスも低減した。マーケットに合致した高品質で多品種の製品開発と製造ロスの低減という複数の成果を短期間で上げた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業1918年からの国産原料シリアル製造という過去の取組との一貫性が、事例本文の複数箇所で具体的に述べられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国産原料100%や日本で唯一の有機JAS認定シリアル工場など、自社の強みが具体的に示されており、大手との差別化も明示されている。

  • 課題の認識と解決4

    大量生産用機器が少量多品種化の課題だったと整理され、集中制御とスタンドアップパック対応で課題解決を図った経緯が読み取れる。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    開発アイテム数や包装ロス低減は書かれているが、付加価値額の増加率や賃上げなど数値目標は事例からは読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    代表の挑戦姿勢や社員研修は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    上質さ・国産原料・少量多品種のニッチな嗜好への訴求が明示され、顧客ターゲットと選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後は高級志向市場への提案に注力すると書かれているが、遂行方法やスケジュール、課題解決の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    グラノーラ市場は細分化しているとされ、同分野で上質・国産原料による高付加価値化を図る方向性が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    北海道の一次産業との連携や地域農家への栽培指導が書かれ、地域波及の意義はうかがえるが、経済波及効果の数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す投入額や付加価値増加の数値は書かれておらず、製造ロス低減という成果のみがうかがえる。

  • イノベーションへの貢献3

    集中制御システムによる50項目の1分毎監視など、製造ラインのデジタル化は書かれているが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面70%
  • 成長分野への進出2

    少量多品種化や高付加価値の製品開発が書かれ、市場変化への対応はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及5

    北海道の農産物を原料とし、一次産業と共に歩んできたこと、地域の農家との関係が具体的に述べられている。

今後の展望

今後は高級志向のマーケットに向け、北海道産シリアルの提案に一層力を注ぐ。

事業者の声

中小企業が安全経営の中で思い切って挑戦し、競争力を高めることができたのは、ものづくり補助金の力によるところが大きかった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。