ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

鉄骨材受注の短納期対応と切削精度の高度化

株式会社SINMEI

成果開先加工工程の段取り時間(セットから送り出しまで) 45分→3.5分

この事例のポイント

  • 大手ゼネコンなど県外の主要取引先から求められる短納期・高品質に、既存設備では対応しきれなかった。
  • 開先加工機の導入にあたり、加工能力やコスト、機械寸法、機能などの詳細について検討した結果、大東精機(株)製のHベベラーKH1050を選定した。
  • 開先加工工程の段取り時間(セットから送り出しまで) 45分→3.5分。導入後は作業ラインが整い、次工程への流れがスムーズになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社SINMEI
所在地青森県 五所川原市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数40人
資本金3,000万円
設立1986年

事業の背景

当社は売上の約8割を県外受注に頼っており、そのうち大手ゼネコンが約6割を占めている。取引先からは短納期・高品質が求められているが、既存設備ではその要望に対応しきれない状況にあった。鉄骨を組み立てる部材はミリ単位の加工精度が必須であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大手ゼネコンなど県外の主要取引先から求められる短納期・高品質に、既存設備では対応しきれなかった。
  • 品質・精度鉄骨部材はミリ単位の加工精度が必須で、2mmは許容範囲でも3mmは許されないため、精度の良い開先加工機が必要だった。
  • 生産能力先加工工程に時間がかかり、高難度製品では図面作成に時間を要するなど工場の負担が大きかった。

やったこと

開先加工機の導入にあたり、加工能力やコスト、機械寸法、機能などの詳細について検討した結果、大東精機(株)製のHベベラーKH1050を選定した。同装置は貫通式シングルタイプのH形鋼開先加工機で、頑丈な構造と3条刃カッターにより高効率な切削を可能にしている。スカラップ・ノンスカラップの切り替えは自動で行われ、カッターや軸の脱着も不要である。材料データや開先パターンを登録・選択するだけで加工プログラムが完成する。導入後は試験片(H250×125)を用いてテスト加工を行った。

加工機大東精機(株)製 HベベラーKH1050

事業の効果

  • 開先加工工程の段取り時間(セットから送り出しまで) 45分→3.5分

導入後は作業ラインが整い、次工程への流れがスムーズになった。大画面のタッチパネルで入力・設定ができるようになり、加工手順の明確化や簡素化、効率化が図られ、経験に頼る必要がなくなった。開先面が滑らかになり仕上がりも均一化して精度が向上し、開先面や鋼材等の多様な形状にも対応できるようになった。さらに、業界の仕事のグレードでハイクラスを取得したことで国土交通省から認可されるものが変わり、ほとんどの工事を受注できるようになって販路拡大にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来は既存設備で大手ゼネコンの短納期要望に対応しきれず、開先加工機導入で解決する流れは読めるが、過去の取組との連続性は明記がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県外受注8割・大手ゼネコン6割、ハイクラス取得で受注範囲が拡大したとあり、強みと市場動向に基づく差別化が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    加工工程のセットから送り出しまで45分超が3分半に短縮されたと数字で課題解決が示され、高付加価値化につながる流れが読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間の短縮は数字で示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、実現可能性の定量的根拠は薄い。

  • 事業を進める体制4

    JIS資格取得者やAW検定取得者がほとんどと具体的に示され、技能人材による遂行体制が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ゼネコンの短納期・高品質要望、ハイクラス取得による受注拡大など、ニーズと選ばれる理由が事例中で整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    首都圏受注への体制整備や生産能力向上の方針はあるが、スケジュールや具体的な進め方は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高難度製品の加工や他社との差別化は触れられているが、分野の普及度や高価格化の水準を示す記述はわずかである。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    東京オリンピック関連やリニア、国土強靭化によるインフラ需要増に触れるのみで、波及効果や雇用創出の数字は示されない。

  • 費用対効果2

    作業時間短縮の数字はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    タッチパネル入力や加工プログラムの自動化はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は記載がない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    青森県五所川原市の地域企業として東北で上位の技術を持つと述べられ、地域の強みは読めるが地域経済への効果は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

開先加工作業の効率化と高精度化により、東京オリンピックに付随する建設やインフラ整備、リニア新幹線関連の工事需要の高まりに対応する。首都圏での受注にも対応できるよう社内体制を整え、業務拡大を図る。主要取引先である大手ゼネコン各社の期待に応えるため、さらなる生産能力向上を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。