ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

パネルソー及びカッティングマシン導入による看板等制作技術の高度化

有限会社十字堂

この事例のポイント

  • 大型看板の切断加工に30年前に導入した昇降機を使っており、複数の人手を要していた。
  • 現有設備と比較検証するため、ハーモニックパネルソーとカッティングプロッタを導入する設備を選定した。
  • 加工精度が高まり、加工時間が短縮されたことでリードタイムが縮まった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社十字堂
所在地青森県 むつ市
業種その他の製造業
従業員数7人
資本金300万円
設立1948年

事業の背景

当社は下北地域を中心に看板等の製作を行っている。大型看板の板材・樹脂材の切断は、30年前に導入した昇降機を使うため複数の人手を要し、加工精度と速度の低さから工程の一部を外注していた。その結果、材料のロスや委託費などで原価高となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型看板の切断加工に30年前に導入した昇降機を使っており、複数の人手を要していた。
  • 品質・精度切断の加工精度が低かった。
  • 納期・工程加工速度が遅く、工程の一部を外注に頼っていた。
  • コスト・採算材料のロスや委託費などの要因で原価が高くなっていた。

やったこと

現有設備と比較検証するため、ハーモニックパネルソーとカッティングプロッタを導入する設備を選定した。導入コスト、設置スペース、操作性、作業効率、材料と刃の相性、制作時間を検討した。メーカー担当者の立会いの下で試運転を行い、機械に慣れるために位置のずれ等を確認する試作品の制作を繰り返した。導入後は、加工精度と制作時間の確認を行い、効果を検証した。

加工機ハーモニックパネルソー
加工機カッティングプロッタ

事業の効果

加工精度が高まり、加工時間が短縮されたことでリードタイムが縮まった。試算では材料費を大幅に削減でき、低コスト化も可能になった。人手も減り、セットすれば一人で操作できるようになった。カッティングプロッタはシールのラミネート品も切断でき、40mmまでの切断面もきれいに仕上がるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    30年前の昇降機を使い複数人手を要していたと書かれ、看板製作の既存事業は読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    下北地域でパネルソーによるカット加工を行う企業はホームセンター1店舗のみと書かれ、競争優位の根拠として読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    加工精度と加工速度の低さ、外注依存による材料ロス・委託加工費を課題として挙げ、設備導入で解決する流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    加工時間の短縮や材料費削減が示されるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員7名、メーカー担当者立会いで試運転や試作を繰り返したと書かれ、操作体制の一端は読める。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の要望に応える、プラスαの提案、大量のシールカットに対応と書かれるが、ターゲットの明確な整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    試運転や試作による導入手順は書かれるが、中長期の検証やスケジュールの記載は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    看板等製造は全国で約6,000億円市場とあるが、高付加価値化や高価格化を図る根拠としては弱い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の事業者として下北地域の需要拡大や雇用拡大に繋げると書かれ、地域波及は一部うかがえる。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮や材料費削減の試算に触れるが、投入額に対する増加額などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    カッティングプロッタでプリントとラミネートの後のカットに対応するが、新しいビジネスモデルへの言及は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    下北地域でのカット加工サービス提供や地域産業への関与が書かれ、地域特性を活かす内容は読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

看板等製造分野の市場規模は全国で約6,000億円とされる。小規模事業者が競合する業種だが、加工精度と生産性の向上で他社と差別化し、売上拡大を目指す。下北地域ではパネルのカット加工を行う企業が地域のホームセンター1店舗のみで、在庫を多く揃えてコスト削減分を価格に反映させ、需要拡大を図る。チラシやパンフレット、SNSでのPRにより販路を広げ、地域の雇用拡大につなげる計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。