ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

食品包装ラインへの自動化・IT機器導入による製品別個体管理事業

島倉水産株式会社

成果作業人数 12名→10名

この事例のポイント

  • 製品別の個体データが構築されておらず、金属物混入への対応が難しかった。
  • 包装ライン機器を一体化したトレーサビリティシステムを導入・構築した。
  • 作業人数 12名→10名。システム化により、箱ごとの検査結果がPCで管理され、問合せに即時対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名島倉水産株式会社
所在地青森県 八戸市
業種食料品製造業
技術分野情報処理,測定計測

事業の背景

弊社は青森県八戸港で水揚げされたイカやサバを中心とした水産加工品を製造し、全国の中央卸売魚市場や地方卸売魚市場へ出荷している。近年、水産加工業では消費者の要望に応じて「安全・安心でおいしい食材」が追求されている。弊社は原産地証明と衛生管理には対応できていたが、金属物混入に関しては製品別個体データが構築されていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度製品別の個体データが構築されておらず、金属物混入への対応が難しかった。
  • 品質・精度包材(箱)への入数スタンプの押印ミスが生じていた。
  • 品質・精度量目不足(入数不足)や不良品の混入が生じていた。
  • 生産能力日次の製品別出来高集計を手作業で行っており、効率が悪かった。

やったこと

包装ライン機器を一体化したトレーサビリティシステムを導入・構築した。このシステムは、金属検出機、ウェイトチェッカー、プッシュコロン式振分装置、生産トレーサビリティシステムの一式で構成される。金属検出機は検査データ(情報・時間・数量)を保有でき、ウェイトチェッカーはNG製品のデータ(過量・軽量)を保有できる。これらのデータは日別・製品別に集積できる。ステンレス仕様かつ防水型でサニタリーベルトを使用し、パトライトやブザーで検出時に察知しやすくした。また、発泡スチロール用インクジェットプリンタ(サーモインクジェットプリンタ、プリントヘッドスタンド、PCプログラム)を導入した。ホットメルトインクを使用するため有害ガスが発生せず、洗浄剤を使わずにメンテナンス洗浄ができる。

検査測定金属検出機
検査測定ウェイトチェッカー
加工機プッシュコロン式振分装置
ソフト生産トレーサビリティシステム
その他発泡スチロール用インクジェットプリンタ

事業の効果

  • 作業人数 12名→10名
  • 作業時間(箱あたり) 30秒/箱→40秒/箱
  • 日次製品別出来高集計時間 10分/製品→1分/製品

システム化により、箱ごとの検査結果がPCで管理され、問合せに即時対応できるようになった。良品のみが押印され、量目不足の製品は振分装置で別ラインへ移動されるため、押印ミスや不良品の混入がなくなった。ライン稼働時にPCで日次の製品別出来高が自動集計され、集計作業の手間が大幅に減った。作業人数は12名から10名になり、月に約161時間の削減につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組との一貫性は読み取れず、トレーサビリティ整備が急務だったとあるのみで、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    八戸港産の原材料や安全・安心への消費者要望に触れるが、自社の競争優位との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    金属物混入対応の課題と包材押印ミス・量目不足の課題を挙げ、システム化で解決する計画が具体的に示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    人時生産性向上の目標はなく、事例では作業人数12名から10名、約161時間削減と具体的数値が示されている。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安全・安心な製品づくりと八戸前沖さば等の普及拡大を述べるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入機器と効果は示されるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    製品別個体管理の水産加工での一般的普及度には触れていないが、八戸港産の新ブランド確立を目指す点がうかがえる。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用2

    地元八戸港の水揚げ品の普及拡大を挙げるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果4

    約161時間/月の作業削減や日次集計時間の約25時間/月削減など、費用対効果を示す数値が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献4

    トレーサビリティシステムとインクジェットプリンタを一体化し、製品別個体データを構築する点が具体的に読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    八戸港産水産物を用いたブランド確立を目指すとあり地域資源活用がうかがえるが、雇用や成長の数値は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

消費者の求める価格帯に応じた「安全・安心」な商品製造に着手しやすくなるため、八戸前沖さば、八戸前沖銀鯖、八戸港産するめいかを中心とした商品の普及拡大と新たなブランド確立を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。