回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
有限会社マルヒ製材
成果仕上がりサイズ 1,820mm × 910mm
| 事業者名 | 有限会社マルヒ製材 |
|---|---|
| 所在地 | 岩手県 久慈市 |
| 業種 | 木材・木製品製造業 |
| 技術分野 | 接合・実装 |
| 従業員数 | 29人 |
| 資本金 | 500万円 |
| 設立 | 1989年 |
当社は青森県津軽地方向けのりんご箱部材製造として創業したが、木製りんご箱部材の需要減少に伴い住宅建築用部材の製造へ移行した。約20年前から東北地方のハウスメーカーや工務店を顧客に、プレカット木材を製造・販売している。建築物の床構造は根太を用いない根太レス工法へ移りつつあり、今後の普及が見込まれている。
抱えていた課題
やったこと
当社の既存設備を活用し、構造用合板の代替試作品を製作した。ラミナは長さ1,820mm、幅130mm、厚さ30mmとし、木材の乾燥収縮を見込んで一回り大きい寸法で製材した。木表と木裏を交互に横並びに接着して反りを抑え、接着後は材面調整を行った。本事業で910mm幅対応の大型材面調整機「自動一面鉋盤」を導入し、表裏各1回の通しで製品に仕上げられるようにした。岩手大学農学部の関野教授の技術指導を受け、岩手県林業技術センターに委託して釘一面せん断試験やたわみ試験(100kg荷重)を繰り返し実施した。その結果、材端からの距離26mm、釘ピッチ150mmで接合すると構造用合板とほぼ同等の耐力を発揮することを確認した。
| 加工機 | 自動一面鉋盤 |
|---|
新しい製品・サービス:県産アカマツの間伐小径木を用いた幅ハギ集成耐力床材。仕上がりサイズは1,820mm×910mmで、構造用合板の代替品として床材や天井材にも使える。
構造用合板とほぼ同等の耐力を持つ幅ハギ集成耐力床材の開発と施工方法が確認でき、構造用合板の代替という開発目標を達成した。平成27年10月に生産転用を開始した。地元材やトレーサビリティーの確立した建築材への需要に応えられ、新しい価値を持つ集成床材として提案できる。取引先からの信頼感向上や取引の安定、新規取引先開拓での強みとして、会社全体の収益性向上も期待される。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
木製りんご箱部材から住宅用プレカット木材へ移行してきた経緯は読み取れるが、新製品の経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。
根太レス工法の普及と構造用合板の不足という外部環境、県産間伐材を活用できる既存設備という自社の強みが具体的に書かれている。
合板入荷遅れによる工事への影響という課題は示されているが、高付加価値化や成長に向けた事業計画の具体は薄い。
製造コストを構造用合板と同額程度にする必要性は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標数値は示されていない。
岩手大学の教授の技術指導や林業技術センターへの試験委託、経営企画部主任の責任者配置はあるが、体制の詳細は限定的。
地元材やトレーサビリティーの確立した建築材へのニーズをヒアリングで把握し、1枚で床材や天井材に使える点を訴求すると明記されている。
今後の改良、反り対策の追加研究、表面シート被覆の検討など課題と方法は示されているが、スケジュールは書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
構造用合板の代替となる幅ハギ集成耐力床材で、美しい木目を活かした高付加価値の製品であることが書かれている。
国産材の利用促進、沿岸地域の森林保全、地元林業の振興と雇用への寄与が具体的に示されている。
補助金額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数値は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。
サプライチェーンへの貢献はうかがえるが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルの記載はない。
根太レス工法の普及に伴う構造用合板の需要増への対応はうかがえるが、構造転換への言及は明確でない。
久慈市など沿岸地域の良質なアカマツ産地を活かし、地元林業の振興と雇用を牽引する事業として書かれている。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
今後は構造用合板の代替品として提案するため、構造用合板と同額程度の価格にする必要があり、製造方法を見直して安定した品質と供給、コストダウンを進める。納品後の反り対策として乾燥の程度や製品表面のシート覆いを研究している。
付加価値を活かした商品提案をしていきたい
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
木製什器の製造では、ベニヤ板や合板などを正確な寸法で切断するためパネルソーを導入した。