ものづくり補助金平成25年度製造業宮城県

自動裁断機導入(CAM)による既製品の低コスト・短納期化

株式会社モビーディック

成果積層式CAMにより10〜15枚を裁断できることを確認した

この事例のポイント

  • 長年の円高とデフレ不況で価格が重視される量産品は海外生産に切り替えざるを得なかった。
  • 積層式自動裁断機(CAM)、アパレルCADシステム、シーリングマシンを導入した。
  • 積層式CAMにより10〜15枚を裁断できることを確認した。積層式CAMによる同時裁断で量産化が可能となり、量産によるコスト削減、国内基準の生産技術と検品による高品質化、納期短縮…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社モビーディック
所在地宮城県 石巻市
業種ゴム製品製造業
技術分野機械制御,情報処理
従業員数76人
資本金8,300万円
設立1963年

事業の背景

当社は東北初のスキューバダイビング専門店として創業し、現在は国内ウェットスーツブランドでトップシェアを誇る。既製品市場ではファブリックドライスーツの需要が大きいが、国内需要の7〜8割はオーダーメイドカスタム品で、海外では8〜9割が既製品である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算長年の円高とデフレ不況で価格が重視される量産品は海外生産に切り替えざるを得なかった。
  • 納期・工程海外生産は納期が長期化し、コストも高くなるため、小ロット企画商品の開発を断念せざるを得なかった。
  • 品質・精度量産品の高品質化と納期短縮を実現する自社生産ラインがなかった。

やったこと

積層式自動裁断機(CAM)、アパレルCADシステム、シーリングマシンを導入した。積層式CAMにより10〜15枚の生地を同時に裁断できることを確認した。これによりネオプレンドライスーツの量産化と自社工場での生産が可能になった。ファブリックドライスーツについては、縫製工程で解消すべき課題が残り、課題解消のための設備を試作中である。

加工機積層式自動裁断機(CAM)
ソフトアパレルCADシステム
加工機シーリングマシン

新しい製品・サービス:ファブリックドライスーツの既製品の量産化

事業の効果

  • 積層式CAMにより10〜15枚を裁断できることを確認した

積層式CAMによる同時裁断で量産化が可能となり、量産によるコスト削減、国内基準の生産技術と検品による高品質化、納期短縮が実現可能になった。自社工場での生産の道が開け、工場稼働の平準化による雇用の安定にもつながる見込みである。海外生産品と同等価格で高品質な既製品を作り、メイドインジャパンの販路拡大を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既製品の量産化を第一目標とし、海外生産から国内生産へ切り替える方針が事例に書かれているが、過去の取組との連続性は具体的には読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内需要の7〜8割がオーダーメイド、海外では8〜9割が既製品という市場データと、国内ウェットスーツ首位シェアの強みが書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    縫製工程の課題とシーリング前工程の問題が特定されているが、高付加価値化や成長に向けた数値目標は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    ネオプレン製品の生産量倍増という方向性はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性は判断しにくい。

  • 事業を進める体制3

    自社工場で既製品量産に取り組んだ経緯は書かれているが、人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    海外品と同等価格で高品質品を作る、メイドインジャパンの優位性を活かすという顧客・価値の整理が、需要比率とともに示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ファブリックドライスーツは設備を試作中であり、今後の展望は書かれているが、スケジュールや課題解決方法の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    国内ウェットスーツ首位シェアを持ち、既製品の量産化で同分野の高品質化・高価格帯を狙う方向性が示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    ものづくりの根幹に関わる既製量産品の国内回帰、工場稼働平準化による雇用安定という波及効果が明確に書かれている。

  • 費用対効果3

    コスト削減や納期短縮の効果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAMやアパレルCADの導入は読み取れるが、先端デジタル技術によるサプライチェーン全体への貢献までは書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外生産から国内生産への転換やメイドインジャパンの復権という方向性はうかがえるが、構造転換との関係までは書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    石巻の本社・宮城工場で雇用を安定させる点は書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ネオプレンドライスーツの量産品の生産量を倍増させ、量産既製品の品質向上を目指す。ファブリックドライスーツは課題解消の設備を試作中で、高品質で低コストのメイドインジャパン製品が実現すれば世界戦略の主力商品の一つに育つ可能性がある。

事業者の声

規制量産品のコスト低減と優れた国内技術の両立が可能となれば、日本のものづくりもまだまだ元気になるはずです。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。