ものづくり補助金平成25年度運輸業、郵便業秋田県

運搬作業の迅速化による顧客へのより細やかなサービス提供の強化

株式会社 八幡平貨物

この事例のポイント

  • 積込作業ではヒアブ(ハサミ)付トラックを使用していたが、足場の悪い場所には行けず行動範囲も限られるため、非効率な積込作業を強いられていた。
  • ウインチ・グラップル付バックホウを導入した。
  • ウインチ・グラップル付バックホウの導入により、伐採後の選別・積込作業が迅速になり、木材を多く流通させられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 八幡平貨物
所在地秋田県 鹿角市
業種道路貨物運送業
従業員数42人
資本金200万円
設立1959年

事業の背景

林業者は伐採した木材をより早く納入しより高く売りたいと考えており、製材業者は品質の良い木材を必要なときに必要な量だけ入手したいと考えていた。当社は伐採・搬出から運送・販売まで一貫して手掛け、荷主である林業者と製材業者のニーズを運搬を軸としたサービスでつないでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力積込作業ではヒアブ(ハサミ)付トラックを使用していたが、足場の悪い場所には行けず行動範囲も限られるため、非効率な積込作業を強いられていた。
  • その他林業者と製材業者それぞれのニーズに応える、運搬を軸としたサービス提供を強化したいと考えていた。

やったこと

ウインチ・グラップル付バックホウを導入した。グラップル部は360℃回転可能で、木材の選別や積込を行う。ウインチ部はワイヤーで集材でき、斜面に置いてある丸太をトラックまで引き寄せられる。キャタピラのため足場の悪い場所でも作業できる。伐採された木材を各現場で樹種・材長・サイズ(径級)・端物(チップ材)などに細分化して選別し、各製材業者の仕様に合わせて最適な業者へ伐採現場から直接搬入する体制を整えた。

その他ウインチ・グラップル付バックホウ

新しい製品・サービス:ウインチ・グラップル付バックホウを活用した、伐採後の木材の選別・積込と製材業者への直接搬入サービス

事業の効果

ウインチ・グラップル付バックホウの導入により、伐採後の選別・積込作業が迅速になり、木材を多く流通させられるようになった。製材業者への複数回運搬が可能となり、運搬の稼働率はこれまでの1.2倍となった。流通速度も向上し、顧客のコストダウンにもつながっている。足場の悪い場所でも周囲を壊さず作業できるため、環境に配慮した作業も可能となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組との連続性は読み取れないが、林業者と製材業者をつなぐ運送サービスの一貫提供という事業の軸は明示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    伐採から販売まで一貫提供でき販売コストを低減、所有車も豊富と強みが具体的に書かれ、林業者・製材業者のニーズにも対応している。

  • 課題の認識と解決4

    足場の悪い山間部での非効率な積込という課題を認識し、ウインチ付バックホウ導入で直接搬入を可能にする計画が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    稼働率が1.2倍になったと成果は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員2名を新規採用したとの記載はあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力についての説明は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    荷主と製材業者それぞれのニーズと、選ばれる理由となる細かな選別サービスは書かれているが、需要の裏付けの数字は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    伐採現場から製材業者への直接搬入という遂行方法は示されるが、スケジュールや中長期の検証は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    木材運送の分野自体の位置づけは書かれているが、高付加価値化や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    林業全体の活性化や若手林業者の育成に触れており、地域への波及効果がうかがえる程度である。

  • 費用対効果3

    稼働率1.2倍や流通速度向上の効果は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ウインチによる環境配慮の作業は書かれているが、デジタル技術や新ビジネスモデルの活用はうかがえない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山間部の地域林業の活性化に貢献すると述べられているが、地域特性を活かした付加価値の具体的数字は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

伐採量と運搬量の増加が見込まれるため従業員2名を新規採用した。今後は若手林業者や林業従事希望者の新規開拓・育成に取り組み、林業全体の活性化に貢献していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。