ものづくり補助金平成25年度製造業山形県

金属ナノ材料製造開発とフレキシブル基板に対応した印刷技術の開発

株式会社ハッピージャパン

この事例のポイント

  • 金属ナノ材料の安定的な生産を実現できる装置がなく、新たな事業の候補として金属ナノ材料の応用を進める必要があった。
  • 大学研究機関の協力を得て、生産性に優れる金属ナノ粒子の製造方法を新たに立ち上げ、フレキシブル基材に対応した形にアレンジした。
  • 金属ナノ材料を安価に供給できるようになり、様々な用途への応用展開が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ハッピージャパン
所在地山形県 山形市
業種生産用機械器具製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数315人
資本金7,300万円
設立1923年

事業の背景

当社は大型FA機器類およびアパレル機器の開発・製造を主な事業としている。既存事業に続く新たな事業を育てるため、新規材料の研究開発と応用製品への展開を積極的に行っている。新たな候補の一つが金属ナノ材料とその応用技術で、0.1μm以下のナノ粒子はプリンテッドエレクトロニクス分野で市場拡大が期待されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術金属ナノ材料の安定的な生産を実現できる装置がなく、新たな事業の候補として金属ナノ材料の応用を進める必要があった。

やったこと

大学研究機関の協力を得て、生産性に優れる金属ナノ粒子の製造方法を新たに立ち上げ、フレキシブル基材に対応した形にアレンジした。金属ナノ粒子製造装置の開発を完了し、金属ナノ材料を安定的に生産できるようにした。印刷技術としてインクジェット法を選び、その特性に適合する銀ナノインクを開発した。耐熱性の低いプラスチック基板への配線形成要求に応えるようインク調合を改良し、様々な業種へサンプルを展開した。

加工機金属ナノ粒子製造装置
加工機インクジェット描画装置

新しい製品・サービス:銀ナノインクおよびフレキシブル基板対応の金属ナノ材料

事業の効果

金属ナノ材料を安価に供給できるようになり、様々な用途への応用展開が可能になった。インクジェット法に適した銀ナノインクを開発し、産業用の配線形成に応えられるようになった。今後は銀ナノ粒子の医療、自動車排ガス処理、次世代2次電池への応用や、銀から銅への材料系変更を検討している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のFA機器・アパレル機器事業に続く新事業として金属ナノ材料を位置付けており、経営戦略上の位置付けは読み取れるが具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    プリンテッドエレクトロニクス分野で市場拡大が期待される点と、装置製造のコア技術を活かす点は書かれているが、市場データや競合比較はない。

  • 課題の認識と解決2

    耐熱性の低いプラスチック基板への配線形成要求に応えた改良が書かれ、課題認識はうかがえるが、事業計画としての高付加価値化の道筋は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員315名や大学研究機関との協力、グループ3社の融合による発足は読み取れるが、補助事業の遂行体制として具体的な人材配置は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安定生産できる金属ナノ粒子の安価な供給や、サンプル展開で様々な業種へ提案している点はあるが、顧客ターゲットと選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望で新規デバイス作製や新規材料との融合へのチャレンジ方針が示されているが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    0.1μm以下のナノ粒子は市場拡大が期待される材料とされ、銀ナノインクを産業用途向けに特性調整した点から新市場性がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    医療、自動車排ガス処理、次世代2次電池への応用が期待されると書かれ、波及の可能性はあるが定量的な効果は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    大学研究機関との協力による新たな製造方法の立ち上げはうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確でない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    プリンテッドエレクトロニクス分野への進出は読み取れるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ナノ材料の応用範囲を広げる研究開発を推進中であり、配線やはんだの置き換え、金属酸化物の半導体特性を利用したデバイスなど応用は多岐に渡る。今後は新規デバイスの作製や新規材料との融合技術に挑戦し、様々なニーズに応えられるよう具体化していく方針である。

  • 目標:0.1μm以下のナノ粒子

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。