ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業福島県

多数店舗への非定番商品(企画商品)の革新的仕分けシステムの開発

株式会社岡部

成果出荷生産性は2倍となることが確認検証できた

この事例のポイント

  • 企画商品はデジタルピッキングシステムを利用できず、定番商品と異なり機械化・システム化の対象外だった。
  • 蓄積されたノウハウを活用し、デジタルピッキングシステムのソフトを開発会社と共同で開発した。
  • 出荷生産性は2倍となることが確認検証できた。企画商品でもデジタルピッキングシステムを利用できるようになり、誰でも速く正確なピッキングが可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社岡部
所在地福島県 福島県郡山市
業種その他の卸売業
従業員数60人
資本金1,000万円
設立1930年

事業の背景

昭和5年創業の家庭用品総合卸商社で、約20,000アイテムの売れ筋商品と全家協のプライベートブランド「プロリーブ」を常時在庫している。販売先の小売業界は二極化が進み、勝ち組の小売業は出店を加速させている。例えばスーパーマーケットチェーンを展開する取引先の店舗は200を超えており、小商圏対応や多品種少量バラ出荷など物流の高度化とローコスト化が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力企画商品はデジタルピッキングシステムを利用できず、定番商品と異なり機械化・システム化の対象外だった。
  • 人手・技能一般的なピッキングでは商品探しなどの無駄な時間が47%あった。
  • 生産能力大手量販店からのリードタイム短縮などの要望に応える必要があった。

やったこと

蓄積されたノウハウを活用し、デジタルピッキングシステムのソフトを開発会社と共同で開発した。エクセルデータによるデータ取り込みが可能なシステムとし、オンラインデータに限られていた従来の仕組みを改めた。商品ピッキング表示器のセットアップを容易にするソフトを新たに開発し、企画商品にもデジタルピッキングを利用できるようにした。定番商品に続き企画商品にもシステムを導入し、作業効率向上とコストダウンを図った。

その他デジタルピッキングシステム
ソフト商品ピッキング表示器のセットアップを容易にするソフト

事業の効果

  • 出荷生産性は2倍となることが確認検証できた

企画商品でもデジタルピッキングシステムを利用できるようになり、誰でも速く正確なピッキングが可能になった。ピッキングのスピードが上がり、出荷生産性は2倍となることが確認された。出荷効率が倍増したことで、人的コストを含めた配送コストの圧縮も見込まれている。また、このシステムの強化により優秀な小売業者との取引を深め、信用度を上げることにつながると考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和5年創業の卸商社で、定番商品のデジタルピッキング導入から企画商品への展開という流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    多店舗化による大手量販店からのリードタイム短縮要望と、商品探しの無駄時間が47%あるという数字から、外部環境と課題が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    課題を企画商品のピッキング問題として明確にし、出荷生産性2倍の確認結果と配送コスト圧縮の見通しを示しており、実効性が読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    出荷生産性は2倍になることが確認検証できたとあり、付加価値や賃上げの目標値は書かれていないが、数値目標の実現性は具体的に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    開発会社との共同開発やノウハウ蓄積は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小商圏対応や多品種少量バラ出荷という顧客ニーズと、企画商品を可能にする仕組みの価値が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の本格運用に向けた課題として大型商品の補充回数やセット検討が挙げられているが、スケジュールや解決方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    企画商品向けにデジタルピッキングを適用する点は新しい取組として読めるが、普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    小売業の多店舗化に対応する物流の高度化・ローコスト化という社会的要請は読み取れるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果4

    出荷生産性が2倍、配送コスト圧縮の可能性という数字が示されており、投資に対する効果が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタルピッキングを小売業のオンラインデータやエクセル取込に対応させた点は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献の記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    物流の高度化という方向性はうかがえるが、成長分野への進出や日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    福島県郡山市の拠点は分かるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述はわずかにうかがえる程度。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は本格運用を進める。大型商品や大量出荷品は棚のスペースに制約があり補充回数が増えて生産効率が下がることがあるため、商品特性を考えたセットの検討が課題となっている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。