ものづくり補助金平成25年度製造業茨城県

洋上風力発電における制御盤設備等の防錆性能を有したフィルムの開発

株式会社ヒバラコーポレーション

この事例のポイント

  • 洋上風力発電所は塩害などで錆が発生しやすく、防錆対策が難しい。
  • DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)膜をプラズマ蒸着で形成し、洋上風力発電の制御機器等に使える高い防錆性を持つフィルムを開発した。
  • DLC膜の防錆性やバリア性などを、膜形成の条件を変えて最も効果的に発揮させる実験に着手できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヒバラコーポレーション
所在地茨城県 東海村
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数40人
資本金3,000万円

事業の背景

同社は工業塗装、金属塗装を主な事業とし、発電所の操作盤や屋外鉄骨から小さな部品まで多様な製品の塗装を行ってきた。環境に配慮したエネルギーへの注目を背景に、発電所は陸上から洋上へ移行する傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力洋上風力発電所は塩害などで錆が発生しやすく、防錆対策が難しい。
  • 品質・精度従来の鉄鋼加工品の防錆対策は塗装の厚膜化や防錆テープ施工が中心で、洋上の厳しい環境に対応しきれない。
  • 人手・技能洋上風力発電所はメンテナンス作業も困難である。

やったこと

DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)膜をプラズマ蒸着で形成し、洋上風力発電の制御機器等に使える高い防錆性を持つフィルムを開発した。ガスバリア機能を持つ化学蒸着方式(CVD)と、傷に強い耐衝撃性を持つ物理蒸着方式(PVD)の両方を組み合わせるため、CVDとPVDのどちらでも成膜できる機器を設計から手がけ、オリジナルのプラズマ蒸着装置「HIPAX」を完成させた。装置は膜の形成時に様々な条件を設定でき、数ナノメートルから数百ミクロンまでの膜厚に対応するため、塗装での厚膜化の問題も解決できる。また社内ソフトウエア開発チームが、DLC実験結果の集積・分析システムを新たに構築した。

  • 加工機プラズマ蒸着装置「HIPAX」
  • ソフトDLC実験結果の集積・分析システム

新しい製品・サービス:洋上風力発電の制御機器等に用いる防錆性を持つDLCフィルム、および防錆・潤滑・抗菌・離形・撥水・バリア・耐摩耗などの機能を持たせるDLC膜。

事業の効果

DLC膜の防錆性やバリア性などを、膜形成の条件を変えて最も効果的に発揮させる実験に着手できるようになった。実験データを集積・分析するシステムにより開発スピードの向上が見込まれる。0.2ミクロンの薄い高機能膜も実現している。今後は航空機や医療分野への応用が期待され、錆進行判定チェックシールや抗血栓性を利用した血液検査機器などの提案も行う。

今後の展望

DLC技術は今後発展する可能性が高いと考えており、金属・樹脂などさまざまな素材への応用を進める。現在は装置での実験を重ね、素材や条件づけのデータを集積している段階である。

  • 目標:厚み11ミクロンのアルミホイルに200ナノメートルのDLC膜を蒸着させることで、5気圧でも酸素不透過が可能となる。

事業者の声

そのためにはスタッフの知恵を生かし、組織力と人間力を高めることが一番大切

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。