ものづくり補助金平成25年度製造業茨城県

精密成形プレス機向け部品の高精度・高効率生産を実現させる研削加工技術の確立

株式会社大塚製作所

成果工程は2割ほど削減

この事例のポイント

  • 立型ではなく円柱を横向きに取り付けて研削していたため、重力の影響による不安定さがあった。
  • 円柱状の比較的大型の治工具を製造する工程の効率化と高精度化を図るため、立型複合研削盤を新規導入した。
  • 工程は2割ほど削減。立型複合研削盤の導入により、円柱を立てたまま内外を研削できるようになり、重力による不安定さがなくなって微調整も不要にな…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大塚製作所
所在地茨城県 水戸市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数40人
資本金1億円
設立1949年

事業の背景

同社は1949年創業で、機械加工を補助する治工具や省力化機器を設計・製作してきた。治工具は製品ごとにオーダーメイドで作られ、ミクロン単位の精度が求められる。長期間取引のある顧客が多く、顧客からは納期、コスト、精度のさらなる改善が期待されていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力立型ではなく円柱を横向きに取り付けて研削していたため、重力の影響による不安定さがあった。
  • 人手・技能従来の研削は熟練技師が目盛りや手応えを頼りにミクロン単位の精度を仕上げており、高度な技術と長い作業時間が必要だった。
  • 納期・工程プレス機用の大型治工具は最終研磨が必要で重量もあり、部品を仕上げるまでに約40日かかっていた。

やったこと

円柱状の比較的大型の治工具を製造する工程の効率化と高精度化を図るため、立型複合研削盤を新規導入した。この装置は円柱を立てたまま外側と内側を研削でき、プログラム制御により、あらかじめ設定した数値で研削を行う。これにより従来の技師の技術力に頼っていた部分をカバーし、重力による不安定さを払拭して微調整の必要をなくした。その結果、工程は約2割削減され、納期も短縮された。最終工程では三次元測定システムで品質を保証している。

加工機立型複合研削盤
検査測定三次元測定システム

事業の効果

  • 工程は2割ほど削減
  • 高精度(5ミクロン)
  • 短納期(3週間)
  • 15%のコストダウン

立型複合研削盤の導入により、円柱を立てたまま内外を研削できるようになり、重力による不安定さがなくなって微調整も不要になった。工程は約2割削減され、従来技師の技術力で補っていた部分も数値設定でカバーして高い精度を実現した。納期も短縮され、顧客ニーズに応える高精度・短納期・低コストの部品供給が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来67年、治工具と省力化機器の設計製作に従事し長期取引先が多いと書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    高精度や熟練技師の技術、長期取引の信頼が強みとして示されるが、市場や顧客動向の分析は記載されていない。

  • 課題の認識と解決4

    熟練技師の作業時間が長いという課題を認識し、立型複合研削盤導入で工程を2割削減、納期を40日から短縮と具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    高精度5ミクロン、短納期3週間、15%のコストダウンという数値目標が示され、工程削減や納期短縮の成果も記載されている。

  • 事業を進める体制3

    熟練技師と若い世代が新システムに取り組み同等の製品を生めるよう育っていると書かれるが、補助事業の体制や事務処理能力は具体的でない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ニーズへの対応として納期、コスト、精度が挙げられ、設計から仕上げまでの請負も示されるが、ターゲット顧客は明確でない。

  • 事業化までの道筋2

    今後の取り組みとして技術追求と新規顧客獲得が語られるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    治工具は高精度が求められる分野だが、同分野で高価格化を図るとの明示はなく、一般的な普及度についても書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    製造業の部品精度向上が社会インフラや製品品質に寄与する旨は語られるが、経済波及や雇用創出の具体的な記述はない。

  • 費用対効果4

    工程2割削減、納期40日からの短縮、15%のコストダウン目標など、効率化の数値が示されており費用対効果を読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    三次元測定システムによる検査体制は書かれているが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルは記載されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    大量生産や高精度部品の需要増に触れるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及3

    水戸市の本社所在地と創業以来の地域企業であることは書かれるが、地域の特性を活かした成長牽引としての記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新たな顧客を獲得するとともに、さらに深く技術を追求し、今の顧客に納期、コスト、精度でさらに喜んでもらうことを目指している。

  • 目標:部品を仕上げるまでには40日ほどかかっていた。納期も短縮することに成功した。

事業者の声

新たな顧客の獲得とともに、さらに深く技術を追求することで、今の顧客に納期、コスト、そして精度でさらに喜んでもらえるようになりたいと思います。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。