ものづくり補助金平成25年度製造業群馬県

豚カシラ肉製造業界初の異物混入率0%化製造ラインの構築

株式会社ダックス

成果異物混入率 0.01%→0%

この事例のポイント

  • 豚カシラ肉は異物が多く、加工が非常に困難とされている。
  • 過去のクレーム異物を使って異物検出装置の能力データを収集し、生産能力のデータも収集した。
  • 異物混入率 0.01%→0%。クレーム対象の異物を検出できるようになり、異物除去率100%で当社製品規格基準を満たした。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ダックス
所在地群馬県 伊勢崎市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数4人
資本金300万円
設立2006年

事業の背景

当社は既に異物混入率0.01%という高い技術力を持っていた。一方、他社から仕入れる異物混入率20%の原料肉も扱っていた。食品、とりわけ食肉の安全性に対する消費者の要求は年々厳しくなっている。主要取引先から異物混入率0%の生産要請が寄せられていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度豚カシラ肉は異物が多く、加工が非常に困難とされている。
  • 品質・精度過去に寄せられたクレーム対象の金属・石・ガラス・強化プラスチックなどの異物を、従来ラインでは取りきれなかった。
  • 人手・技能検品は作業者の目視と触検に頼っており、手作業による見落としで異物が混入する可能性があった。
  • 生産能力異物混入率0%の生産要請や増産の要請に応えるため、工程改善と生産性の向上が必要だった。
  • 納期・工程凍結後出荷前の金属検出機による異物検出では、製品を再解凍して検品するタイムロスが生じていた。

やったこと

過去のクレーム異物を使って異物検出装置の能力データを収集し、生産能力のデータも収集した。製造ラインを見直し、新たに異物検出装置一式をラインに組み込んだ。新設備は金属・石・ガラス・強化プラスチックなどの異物を検出する。従来ラインのコンベアベルト幅190mmを、新ラインの金属検出機ベルト幅およびX線異物検出機ベルト幅ともに300mmに拡大した。作業者の検品技術と機械の検出能力を融合させ、すべての異物を発見できるラインを構築した。

検査測定異物検出装置一式(金属検出機・X線異物検出機を含む)
加工機新ラインのコンベア

事業の効果

  • 異物混入率 0.01%→0%
  • 生産性(90秒あたりの流せる量) 30kg→40kg
  • 異物除去率100%を達成

クレーム対象の異物を検出できるようになり、異物除去率100%で当社製品規格基準を満たした。従来ラインより生産性が33%向上した。凍結後の異物検出がなくなり、再解凍による検品のタイムロスもなくなった。従業員の異物除去への意識が高まり、良質な商品が生産できると期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性2

    2006年設立で食肉加工の検品作業を行ってきたことはうかがえるが、過去の取組との一貫した経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    取引先から異物混入率0%の生産要請が寄せられ、異物混入率0.01%の既存技術を強みとして挙げ、市場ニーズと自社の技術力の関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    異物混入率0.01%から0%へ、生産性33%向上、90秒あたり流せる量40kgなど数値つきで課題と解決策が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産性33%向上と売上10%増加の見込みが示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    異物混入率0%が取引先から強く求められているという顧客ニーズと、既存取引先・新規取引先・新分野の3市場が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    新規取引先開拓や餃子など新分野製品の製造、外食産業への参入が示されるが、スケジュールや課題解決の方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    異物混入率0%を達成し、従来取りきれなかった異物を検出できる水準に到達したと具体的に書かれており、高水準の品質化が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    食品安全への社会的要請に触れているが、雇用や波及効果などの国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    生産性33%向上とクレーム異物の除去が示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    X線異物検出機や金属検出機を用いた検出ラインの構築が示されるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献までは読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    伊勢崎市に所在する食料品製造業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長牽引までは書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存取引先では異物ゼロの原料肉が求められており、市場での頭数が増えれば10%程度の売上増加を見込める。新規取引先には異物混入率0%の原料肉の営業を積極的に行う。餃子など新分野製品の製造を本格的に始め、外食産業への参入を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。