ものづくり補助金平成25年度製造業群馬県

高性能複合加工技術により加工精度を向上した鍛造金型の開発

株式会社東製作所

成果分割部0.02ミリ以下の分割方式の熱間鍛造金型が実現

この事例のポイント

  • 熱間鍛造金型ではパンチ工程が必要で、抜かれた部分の材料が余分になり、製造の効率が悪い。
  • 熱間鍛造金型のパンチ工程を削除し、密閉方式の金型製造を目指して試作開発を行った。
  • 分割部0.02ミリ以下の分割方式の熱間鍛造金型が実現。高性能複合加工機により従来機ではできなかった精密加工が可能になり、分割部0.02ミリ以下の金型を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東製作所
所在地群馬県 高崎市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1950年

事業の背景

日本の金型は製造業の発展を担い、世界で高い評価を受けてきた。鍛造金型には、小型化・軽量化、コストダウン、薄肉・中空化、高強度化、高品質化といった産業界からのニーズがある。自動車業界での販売向上も課題となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力熱間鍛造金型ではパンチ工程が必要で、抜かれた部分の材料が余分になり、製造の効率が悪い。
  • 品質・精度プレス工程で発生するガスを抜く方法がうまくいっておらず、密閉方式の金型製造の新技術開発が進まない。
  • 品質・精度鍛造製品に対して高性能・高精度な金型を作る技術が求められている。

やったこと

熱間鍛造金型のパンチ工程を削除し、密閉方式の金型製造を目指して試作開発を行った。金型を2つに分割し、0.01〜0.02ミリ程度のわずかな隙間を組み合わせ、その隙間からガスを逃がす方法を開発した。新規に高性能複合加工機を導入し、担当者の教育訓練も行った。分割部0.02ミリ以下の分割方式の熱間鍛造金型を実現し、目標を達成した。

加工機高性能複合加工機

新しい製品・サービス:分割方式の熱間鍛造金型

事業の効果

  • 分割部0.02ミリ以下の分割方式の熱間鍛造金型が実現

高性能複合加工機により従来機ではできなかった精密加工が可能になり、分割部0.02ミリ以下の金型を実現した。従来のガス抜き穴方式よりバリの発生を抑えて効果的にガスを抜けるようになった。製品材料費が削減でき、クライアントのコスト削減にも反映できる見込みだ。金型合わせ部の強度には課題が残っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来のガス抜き穴方式や反密閉方式の課題を解決する開発と読み取れるが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場の動向や自社の経営資源の強み・弱みは明示されていない。自動車業界での販売向上への言及がわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決4

    ガス抜き・パンチ工程という課題を認識し、分割部0.02ミリ以下の達成や金型材質変更など、課題解決に向けた具体的な取組が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    分割部0.02ミリ以下という目標値は達成と記載されるが、売上や付加価値の増加目標の数値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員12人の企業で担当者の教育訓練を行ったとあるが、補助事業を遂行する体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    顧客ニーズとして小型化・高強度化などが挙げられるが、ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    金型合わせ部の強度不足という残課題を挙げ、材質変更やクライアントとの共同開発で解決する方針が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    密閉方式の鍛造金型は新技術開発と記載されるが、普及度や高付加価値化の水準を示す数値は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    自動車や産業機械など幅広い産業で使われる金型との記述はあるが、波及効果や雇用創出への言及は薄い。

  • 費用対効果3

    製品材料費の削減やクライアントのコスト削減が見込めるとあるが、補助金に対する数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高性能複合加工機の導入による高度化はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は限定的。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

金型合わせ部の強度課題を解決すれば、さらなるコスト削減、品質向上、売り上げアップが期待できる。冷間鍛造の金型にもはめ合い構造を提案し、売り上げ向上につなげたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。