回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
有限会社髙橋製作所
成果金型の寿命 1倍→1.5倍
| 事業者名 | 有限会社髙橋製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 千葉県 市川市 |
| 業種 | 生産用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 精密加工 |
| 従業員数 | 12人 |
| 資本金 | 500万円 |
| 設立 | 1960年 |
当社はプレス用金型製作を主体とし、プレス加工現場の加工費のコストダウンに配慮した金型作りで、多くの取引先から高い品質の評価を得て事業を拡大してきた。一方で、熟練技術者の暗黙知に依る製造技術や属人的で標準化されていない生産プロセスによる生産性の低さがコスト高の課題となっていた。
抱えていた課題
やったこと
最新鋭のワイヤー放電加工機を導入し、現有設備では達成できなかった面粗さを実現できるようにした。職人の手作業仕上げと比べ、仕上がりのバラツキの解消、加工時間の25%以上の短縮、ワイヤー消費量の15%の削減を見込み、省人化で生じた人員を他部門に振り分けて労働生産性を高める。加工プログラムの開発では、加工データを蓄積・分析し、ワイヤーのたわみを最小限に抑える加工条件を開発した。また、ワイヤーテンション等の最適条件を研究して、厚みのあるワークのタイコ形状を抑える加工条件を開発した。
| 加工機 | 最新鋭のワイヤー放電加工機 |
|---|
ダレが解消され、これまで製造できなかった高精度が求められる医療関連の依頼に応えられるようになり、受注額は増加傾向にある。タイコ形状を抑えたことで二次加工が不要となり、リードタイムの短縮とコストの低減が可能になった。加工時間は最大35%短縮し、加工面精度は倍近く改善された。事業実施後3期連続で増収増益となり、従業員3名の新規雇用や賃上げにも取り組めた。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
プレス用金型製作を主体とし、熟練者の暗黙知や属人性によるコスト高を課題と明記しており、事業の延長線上の取組と読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。
取引先からの高品質評価や医療関連ニーズの取り込みに触れているが、市場動向や競合に対する自社の強み・弱みの分析は書かれていない。
熟練者依存や非標準化による生産性の低さという課題を示し、ワイヤー放電加工機導入と加工条件開発で対応する計画が具体的に書かれている。
加工時間25%以上短縮、ワイヤー消費15%削減、最大35%の加工時間短縮、金型寿命1.5~2.0倍など数字つきの目標と実績が示されている。
従業員12名の企業で、協力会社や専門家の支援を受けたと記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は書かれていない。
高精度が求められる医療関連のニーズを捉え受注が増加傾向と書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。
加工プログラム開発とテスト加工の繰り返しなど進め方は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の段取りは具体的ではない。
公開されている事例からは読み取れません。
高精度加工で他社との差別化を図ると述べているが、分野の普及度や高価格化の水準を示す記述は乏しい。
新たな雇用として従業員3名の新規雇用に触れているが、波及効果やインフラ面の国の補助の必要性は書かれていない。
従業員3名の新規雇用、営業利益率4ポイント向上、3期連続増収増益と、投資後の成果が数字で示されている。補助金額との比較は書かれていない。
最新鋭の加工機導入で生産プロセスを高度化したとあるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。
公開されている事例からは読み取れません。
千葉県内の企業で地域の特性を活かす記述は見られず、地域経済への貢献は間接的にうかがえるにとどまる。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
今後も精度向上や生産性向上、製品の長寿命化による高品位化、低コスト化を進め、海外企業の技術向上の中でも同業他社に対する競争優位を得られるよう、生産プロセスの高度化や最新設備の導入に取り組み、労働生産性の向上と受注拡大を目指す。
金型産業は、熟練工の経験と勘にたよる技能労働集約的な加工産業としての要素が強く、当社も例外ではありませんでした。大きな設備投資が難しい中、協力会社や専門家の支援のもと、生産プロセスの高度化に取り組み、生産体制の標準化や効率化、労働生産性の向上といった成果を出すことができました。今後とも、積極的な受注活動と、高い品質を安定的に提供することで、当社の成長に繋げていきたいと考えております。
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
課題を解決するため、車載センサ製作に係る設備を導入し、量産ラインの構築を図った。
効果:製作コスト 100%→25%
低温・緩速熟成製塩装置を導入した。
効果:大粒結晶の割合(一つの塩取鍋あたり) 4kg→8kg