ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業千葉県

地元産米粉を使用したアレルギー対策食品の試作開発

株式会社こなや本舗

成果製粉能力 0.5kg/時間→10kg/時間

この事例のポイント

  • 生地を手でこねてのばすと時間がかかり、均等にならず効率が悪い。
  • 自社で栽培した米を400メッシュ以上の細かさに自社製粉し、その米粉を100%使用した米粉かりんとうを試作した。
  • 製粉能力 0.5kg/時間→10kg/時間。専用製粉機の導入により製粉能力が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社こなや本舗
所在地千葉県 千葉県市原市
業種飲食料品小売業
従業員数1人
資本金60万円
設立2009年

事業の背景

食物アレルギーの有病率は乳児で約5~10%、幼児で約5%、学童期以降で1.5~3%と考えられており、即時型の主要原因は鶏卵、牛乳、小麦である。特に子どもに多く、小麦アレルギーの人は食べられる主食や菓子が限られている。当社は2009年設立の従業員1名の会社で、平成26年度の売上高は500万円である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力生地を手でこねてのばすと時間がかかり、均等にならず効率が悪い。
  • 生産能力既存の米粉製粉機は1時間500gが限界で、生産能力が不足していた。
  • 品質・精度従来のフライヤーは揚げられる量が少なく、何度も揚げると出来にばらつきが生じていた。
  • 新製品・新技術小麦アレルギーの人は食べられる菓子が限られており、アレルギー対策となる米粉のおやつを開発する必要があった。

やったこと

自社で栽培した米を400メッシュ以上の細かさに自社製粉し、その米粉を100%使用した米粉かりんとうを試作した。生地はベーキングパウダーの量、水分量、米粉の粒度を変えて試作した。ほうれん草と大蔵みかんは、ミキサーで攪拌し水を加えて液体化する方法と、乾燥機で粉末化する方法の2通りを試し、生地に混ぜ込んだ。製麺機に成形特注ノズルを導入して生地の成形時間を短縮し、専用フライヤーで大量の米粉かりんとうを均等に揚げられるようにした。専用製粉機の導入により、1時間あたり500gから10kgまで製粉できるようにした。検査機関で小麦が一切入っていないことを証明し、アレルギー対策食品として販売可能な試作品が完成した。

加工機成形特注ノズル(既存製麺機に導入)
加工機専用フライヤー
加工機専用製粉機(大型製粉機)

新しい製品・サービス:アレルギー対策食品としての米粉かりんとう(普通の生地、ほうれん草生地、大蔵みかん生地、落花生まぶしの生地の4種類)

事業の効果

  • 製粉能力 0.5kg/時間→10kg/時間

専用製粉機の導入により製粉能力が大幅に向上した。成形特注ノズルで生地の成形時間が短縮され、均等な大きさに成形できるようになった。専用フライヤーにより大量の米粉かりんとうを一度に均等に揚げられるようになった。小麦が入っていないことが証明され、アレルギー対策食品として販売できる試作品が完成し、仕事の効率向上と新規顧客の獲得、新商品の開発につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    平成21年設立の米粉製造販売を基盤とするが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は記載されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自社製粉と千葉県産原料の地産地消、アレルギー対策という強みは読み取れるが、市場動向との比較や競争優位の根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    製粉能力が1時間500gから10kgへ向上、生産効率の課題認識は具体的だが、高付加価値化の定量的な計画は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員数1名との記載のみで、補助事業を遂行する体制や人材の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小麦が一切入っていないと検査機関で証明したアレルギー対策米粉かりんとうで、対象の保護者や健康食品好きの層を示している。

  • 事業化までの道筋4

    試作開発から味研究、専用機械導入、アレルギー評価、販売と段階を経るスケジュールと、第一~第三段階の販路計画が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    小麦を使わない米粉かりんとうのアレルギー対策食品という分野で、一般的な普及度の低さがうかがえるが、高水準の高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    地産地消、千葉県産原料の活用、行政連携による学校給食導入など地域波及の意図は読み取れるが、雇用創出などの効果は具体的でない。

  • 費用対効果2

    生産能力が20倍に向上したとあるが、補助金額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    千葉県市原市の地元産米粉を使い地産地消を掲げる点は地域特性の活用として読み取れるが、雇用や地域成長の数値は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

まず自社の農村レストランでの販売、おみやげ販売、インターネット販売を行い、次に千葉県の地産地消食品として行政と連携してPRする。食物アレルギーの児童を持つ保護者向けに広報し、試食会を開く。各種団体の展示会・商談会にも参加して販路拡大を目指す。最終的には行政と交渉して学校給食への導入を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。