ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)千葉県

ナレッジ蓄積型図面位置連動進捗管理システムの開発

ITS 工房株式会社

この事例のポイント

  • 建築業界は慢性的な人手不足が続いており、少子高齢化の中で今後も継続的に直面する課題とされている。
  • 建築図面上に不具合や工程の情報を記録し、確認された不具合を改修し終えるまでの工程ごとの進捗記録や、下請業者への指示帳票の出力など、施工から検査までの工程進捗管理を図面上で一貫して…
  • 建築現場で図面を見ながら出来高や不具合を図面上に直接記録でき、施工から検査までの進捗管理を一貫して支援できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名ITS 工房株式会社
所在地千葉県 千葉市
業種その他の事業サービス業
従業員数10人
資本金4,150万円
設立2000年

事業の背景

当社は内装工事業経験者を中心に平成12年に設立され、内装工事業者向けの積算業務代行や社員教育・講演を主な業務としてきた。平成16年からは内装工事業者の業務を効率化するソフトウェアサービス事業も開始し、平成25年には「It’s積算部長」と「出来タッチ」を提供している。売上高は9,350万円(平成28年度)である。既存の図面共有ツールはゼネコングループ間の囲い込み用途が中心で、下請業者向けのツールは乏しかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能建築業界は慢性的な人手不足が続いており、少子高齢化の中で今後も継続的に直面する課題とされている。
  • 生産能力建築現場の進捗管理や未施工・不具合箇所の確認を効率化する手段が必要だった。

やったこと

建築図面上に不具合や工程の情報を記録し、確認された不具合を改修し終えるまでの工程ごとの進捗記録や、下請業者への指示帳票の出力など、施工から検査までの工程進捗管理を図面上で一貫して支援する機能を開発した。WiFiや3G/LTEが使えない建築現場でも利用できるよう、オフライン型のシステム基盤を構築した。当社が開発した見積書作成システムで培った原価管理、材料算出、実行予算作成のノウハウを活かし、工事項目のデータベース化と、工事ごとに必要な材料・部材とその必要数量の係数化を実現した。さらに、施工上の注意点や材料ロスといった内装材関連ノウハウを解析・蓄積し、内装材や施工方法による傾向を統計的なアドバイス情報としてシステム利用者に提供する取り組みを行った。

新しい製品・サービス:ナレッジ蓄積型図面位置連動進捗管理システム

事業の効果

建築現場で図面を見ながら出来高や不具合を図面上に直接記録でき、施工から検査までの進捗管理を一貫して支援できるようになった。オフライン環境でも利用でき、手配もれや施工ミス、検査モレの予防につながる。経験の浅い施工者や検査担当者を現場の実務を通じて育成することも可能になる。当社の内装材ノウハウを活かした統計的なアドバイス情報の提供により、効率的で正確な施工管理が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成12年の設立から積算代行・ソフト事業を続けてきた経緯が示され、図面データベース機能への発展として過去の取組との連続性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    1万点を超える内装材の情報や積算業務で蓄積したノウハウを活かし、ゼネコン囲い込み型製品との違いを下請業者向けとして打ち出している。

  • 課題の認識と解決3

    人手不足や施工ミス・検査モレの予防といった課題が挙げられ、施工管理の効率化が解決策として示されているが、成長指標は具体性が薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げを実現する数値目標は示されておらず、β版開発を実施したという事実のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    開発体制として製品開発や既存ソフトの運営実績が記載されているが、人材や事務処理能力の具体的な配置は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    手配もれや施工ミスの予防、下請業者向けの進捗管理など顧客ターゲットと提供価値が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    施工から検査までの工程進捗管理機能やオフライン型基盤の構築など実施内容は示されているが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    建築現場の進捗管理ソフトは既にゼネコン向けに存在するとされ、下請業者向けに差別化した点が書かれているが、高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    建築業界の人手不足や人材育成の課題にふれ、社会貢献をうたっているが、雇用創出や波及効果の具体的数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    建築図面をデータ化して座標軸を持たせ、タブレットで現場記録しオフライン対応するなど、デジタル技術による現場管理の革新が具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    建築業界の人手不足や高齢化への対応が述べられているが、日本経済の構造転換との関係は直接示されていない。

  • 地域経済への波及2

    千葉市を拠点とする企業であることは示されるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用拡大は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

内装工事業者の業務のさらなる効率化、人材育成、施工ノウハウの継承をサポートし、経営力強化に役立つサービスを提供して社会の発展に貢献していく。今後は当社製品の統合化を進め、業界でなくてはならない存在にしていきたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

広島県サービス業(他に分類されないもの)平成27年度

自動車整備のプロセス改善と高度化計画

支柱の間隔が広い門型2柱リフトワイドを2式と低床式エアーガレージジャッキを1台導入し、旧型リフト2台と入れ替えた。

効果:タイヤ脱着工程の順番待ち時間 100分/日→15分/日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。