3Dレーザースキャナを活用した効率的で高精度な測量計測技術への展開事業

有限会社NAO企画

この事例のポイント

  • 3Dレーザースキャナのソフトは使い勝手が異なり、使いこなすまでに想定以上の労力がかかった。
  • 2015年2月に3Dレーザースキャナを導入し、3次元計測などの測量技術を組み合わせる取り組みを始めた。
  • 3Dレーザースキャナを活用した測量・計測の提案件数が着実に増えてきている。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社NAO企画
所在地和歌山県 岩出市
業種その他のサービス業
技術分野測定計測
従業員数7人
資本金1,000万円
設立2004年

事業の背景

2004年に岩出市で設立され、2009年に和歌山支店を設置して事業を広げてきた。主な事業は民間企業が発注する工事前の現地測量と設計、および公共測量で、民間案件を中心に官公庁の案件も請け負っている。和歌山県内の自然災害の増加により、災害現場や危険箇所の地形測量の需要が高まりつつある一方、同業の建設コンサルタントは県内外で増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能3Dレーザースキャナのソフトは使い勝手が異なり、使いこなすまでに想定以上の労力がかかった。
  • 人手・技能技術力向上のセミナーは原理的な説明が多く、活用方法を学ぶ機会が少なかったため、手探りで実習を重ねる必要があった。
  • 新製品・新技術災害現場や急傾斜地などの危険箇所では人が立ち入って測量することが難しく、対象に触れずに地形や構造物を計測する技術が求められていた。
  • 新製品・新技術県内外で測量を専門とする建設コンサルタントが増え、技術を高めて他社との差別化を図る必要があった。

やったこと

2015年2月に3Dレーザースキャナを導入し、3次元計測などの測量技術を組み合わせる取り組みを始めた。新たに3D事業部を立ち上げ、プロジェクトメンバーを中心に活用方法を議論した。使いこなすためにソフトの実習を重ね、点群データによる計測の提案ができる段階まで技術を高めた。社内作業の増加に対応するため、女性の雇用機会の創出も図った。

新しい製品・サービス:3Dレーザースキャナを活用した高精度な測量・計測サービス

事業の効果

3Dレーザースキャナを活用した測量・計測の提案件数が着実に増えてきている。3Dレーザースキャナを保有する企業は県内でも数社ほどしかなく、オリジナリティの高い提案が可能になり、同業他社との差別化につながっている。危険箇所の地形測量や変位計測、老朽化構造物の管理図面作成などの分野で、まだ受注には至っていないものの提案を進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    2004年設立以来の測量事業の延長として3Dレーザースキャナを導入し、3D事業部を新設したと書かれており、既存事業との連続性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内で3Dレーザースキャナを保有する企業は数社ほどしかなく、差別化につながっていると具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    災害現場や危険箇所の測量ニーズ増加という課題認識は書かれているが、受注に至っていないなど事業計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    3D事業部を立ち上げプロジェクトメンバーで検討したと書かれているが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    危険箇所の地形測量やダム・トンネルの変位計測など用途は挙げられているが、顧客ターゲットの整理は限定的。

  • 事業化までの道筋3

    ソフト習熟に想定以上の労力を要したと課題を振り返り、今後は新分野進出や他業界とのタイアップを挙げている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    3Dレーザースキャナの活用は県内でも数社ほどしかなく、オリジナリティの高い提案につながると書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    南海トラフ地震対策や国土強靭化、i-Constructionの流れに触れ、公共性への言及はあるが経済波及の数値はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    3Dレーザースキャナやドローンによる非接触計測とi-Constructionへの対応が具体的に書かれ、ICT活用が読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    i-Constructionや建設現場の生産性向上に触れており、建設分野の構造的な課題への対応がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県内や関西全域で事業を展開し地域の防災工事に対応すると書かれているが、雇用や成長の数値は薄い。

今後の展望

南海トラフ巨大地震に備えた防災関連工事や国土強靭化関連工事の測量業務の受注増を目指し、行政やゼネコンへの技術提案を続ける。3Dレーザースキャナの強みを生かせる分野へも進出し、他業界の企業とのタイアップによる新規受注を狙う。i-Constructionの流れを受けて、ドローンを使った測量や構造物の点検・補修にも対応していく予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。