ものづくり補助金平成25年度製造業千葉県

ロールシャフトに関する一貫した受注を目指す

株式会社小出ロール鐵工所

この事例のポイント

  • ロールシャフトの製造に際し、大型品の寸法や精度を正確に図面化する体制が十分でなかった。
  • 三次元測定器を導入し、対象物の座標を三次元で取得して図面製作に利用した。
  • 三次元測定器の導入により、複雑なロールも正確に図面化でき、精度が格段に上がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社小出ロール鐵工所
所在地千葉県 習志野市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数104人
資本金1,679万円
設立1914年

事業の背景

製鉄用の鍛鋼焼入ロールや製紙用ロールの製作・研削加工を主力としている。取引先は鉄鋼メーカーが多く、製紙業のメーカーとも取引がある。別会社で出張工事(操業中のトラブル対応やメンテナンス)も行っている。測定事業の売上割合は現在1%未満である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ロールシャフトの製造に際し、大型品の寸法や精度を正確に図面化する体制が十分でなかった。

やったこと

三次元測定器を導入し、対象物の座標を三次元で取得して図面製作に利用した。目視による測定と図面製作を行っていた従来方法に比べ、複雑なロールでも正確に図面化できるようになった。現地のお客様先で出張測定を行うこともある。直径2m×長さ12mまでのロールシャフトの製作に対応できる。

検査測定三次元測定器

事業の効果

三次元測定器の導入により、複雑なロールも正確に図面化でき、精度が格段に上がった。リバースエンジニアリングによる設計図製作が可能になり、設備の修理依頼にも対応できるようになった。測定事業は今後の事業拡大の起点として位置づけられている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    大正3年創業で、平成24年度・25年度補正の加工・測定システム導入と、ロールシャフトの一貫受注体制への移行が一連の流れとして書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    他社は直径40~50cmが限界とされる中、直径2m×長さ12m、最大重量40tまで製作可能と数字で強みが示されている。

  • 課題の認識と解決3

    測定事業の割合は1%未満と記載され、課題認識はうかがえるが、高付加価値化の実効性ある計画までは読み取れない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    品質管理部・設計課の担当者が記載されるものの、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    三次元測定器でリバースエンジニアリングにより図面化し、生産ラインの修理に応える点が顧客ニーズと選ばれる理由として具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    角型への展開やメンテナンス・解体組込みの受注拡大が方向性として書かれているが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    直径2m×長さ12mの大型ロールシャフトや、バッテン模様を出せるロールは他社がほとんどないと書かれ、高水準の付加価値が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    鉄鋼・製紙など川上・川下との取引はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出を国が補助する理由としては書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    三次元測定器による座標測定とリバースエンジニアリングは先端技術の活用だが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    千葉県習志野市の工場や東京都墨田区の本社が記載されるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

加工を軸に、測定事業を足がかりとして他の事業にも取り組んでいく方針である。今後はロールシャフトに関わる製造、メンテナンス管理、納入時の解体・組み込みまで一貫して受注できる体制へ移行し、ロールシャフトなら小出さんに、と思ってもらえる会社を目指している。

事業者の声

これは対象物の座標を三次元でとるための装置なのですが、こちらの装置を図面製作に利用しています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。