ものづくり補助金平成25年度製造業東京都

めっき液が地震により環境破壊を起さない為の設備

電化皮膜工業株式会社

成果地下槽を約60トンの貯槽として改良した

この事例のポイント

  • 2011年6月の水質汚濁防止法改正により、めっき液や前処理液が流出しても土壌汚染や工場外への流出を防ぐ設備が必要となった。
  • 上水道の受水槽として保有していた約60トンの鉄筋コンクリート製地下槽を、地震時にこぼれためっき液を貯める貯槽として改良した。
  • 地下槽を約60トンの貯槽として改良した。法律改正に対応できる設備を完備し、他社と差別化して仕事量を安定的に増やせるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名電化皮膜工業株式会社
所在地東京都 大田区
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数40人
資本金1,100万円
設立1947年

事業の背景

同社は1947年創業の表面処理業で、2009年にJISQ9100を取得し航空・宇宙・防衛分野に参入している。東日本大震災後の2011年6月に水質汚濁防止法が一部改正され、有害物質を扱う施設は有害物質が地下に浸透しない構造の設備を使う義務が課された。設置の猶予は一年を切っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他2011年6月の水質汚濁防止法改正により、めっき液や前処理液が流出しても土壌汚染や工場外への流出を防ぐ設備が必要となった。
  • 納期・工程法律改正への対応に残された猶予期間は一年を切っていた。

やったこと

上水道の受水槽として保有していた約60トンの鉄筋コンクリート製地下槽を、地震時にこぼれためっき液を貯める貯槽として改良した。槽を補強して耐震性を強め、内面にFRPコーティングを施した。FRPは高強度で耐候性・耐食性・耐熱性・断熱性に優れ、薬品で傷がつきにくい。密封した地下槽内で液が混ざり化学反応を起こしても反応ガスが外部に放出されにくい構造とした。屋上の高架水槽には増圧ポンプで水道管から直結し、従来の上水用貯水槽をこぼれためっき液の貯水に転用した。地震時に排水処理の公枡への出口を自動遮断する電磁弁を設置し、停電時は排水を地震用貯槽へ流入させる仕組みとした。

その他地下槽(約60トン鉄筋コンクリート製)の改良一式
その他FRPコーティング
その他電磁弁
ロボット増圧ポンプ
その他こぼれためっき液の貯槽(容量60トン)

事業の効果

  • 地下槽を約60トンの貯槽として改良した

法律改正に対応できる設備を完備し、他社と差別化して仕事量を安定的に増やせるようになった。従業員の雇用を確保し、安心安全に作業できるようになった。営業の柱として顧客の満足と信頼を得て、発注しやすい環境を整えた。大手企業との取引で必要とされるBCPへの対応も進み、売上に貢献していると考えられる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    1947年創業の表面処理業一筋と、2009年のJISQ9100取得による航空・宇宙分野参入が書かれ、過去の取組との連続性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    現代の名工の在籍や技術継承の取組など強みは書かれるが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    法律改正で液流出対応が必要という課題が明確で、既存の地下槽活用と仕事量増加による売上貢献という解決の方向が具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    仕事量の安定的増加や大手企業の信頼獲得は書かれるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    JISQ9100に沿った年2回の点検や点検記録の保存計画は書かれるが、事業遂行の人員配置や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    法改正対応で他社と差別化し仕事量を増やすとあるが、製品の価値や顧客ターゲットの整理は読み取れない。

  • 事業化までの道筋3

    既存の地下槽と廃水路を活用し、電磁弁制御と定期点検を組み合わせた改良手順が示されるが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    めっき液流出対策は法律改正で求められる分野とされ、他社との差別化が書かれるが、普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    土壌汚染や反応ガス放出の防止など公益性は書かれるが、雇用創出や波及効果の定量的な記述は薄い。

  • 費用対効果2

    既存の地下槽・廃水路を改良して安価に対応したとあるが、投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大田区の表面処理業としてプロジェクトへの参加や雇用確保が書かれ、地域での役割はうかがえるが具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。