ものづくり補助金平成25年度学術研究、専門・技術サービス業東京都

高齢者・障がい者の車移動における問題を解消する新サービス開発

株式会社オフィス清水

この事例のポイント

  • 自社ホームページとSNSでの紹介のみのため、全国展開には限界がある。
  • 運転時に必要な身体能力を測定するドライバーテストステーションの装置を、日本人の体型・体格に合わせて改良した。
  • ドライバーテストステーションの改良により、利用者ごとに状況に合った検証と身体能力測定が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オフィス清水
所在地東京都 荒川区
業種技術サービス業
従業員数3人
資本金350万円
設立2007年

事業の背景

平成19年の創業以来、利用者の状況に応じた福祉車両への改造を行ってきた。スウェーデンのBraunAbility社やイタリアのKIVI社などとパートナーシップを結び、製品の輸入や右ハンドル車・体型に合わせた調整を行っている。国産福祉車両は完成車メーカーも取り組んでいるが、車種やグレードが限定的であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信自社ホームページとSNSでの紹介のみのため、全国展開には限界がある。
  • 生産能力企業規模が小さく、全国に製品を届けるための販売・取付けの体制が不足している。
  • 新製品・新技術既存の国産福祉車両は車種やグレードが限定的で、利用者が乗りたい車を選べない。

やったこと

運転時に必要な身体能力を測定するドライバーテストステーションの装置を、日本人の体型・体格に合わせて改良した。以前と比べて各人の状況に合った内容で検証と身体能力測定ができるようになった。測定内容を数値化し、製品選択や車両改造の指針を購入前に確認できるモビリティセンター画面を開発した。車椅子から運転席へ移乗する際の身体的負担や問題点を検証し、車椅子リフト装置とステップの取付けも検証した。

検査測定ドライバーテストステーション
ソフトモビリティセンター画面
加工機車椅子リフト装置
その他補助ステップ

新しい製品・サービス:個人の状況に合わせて一人での外出を可能にする、自分が乗りたい車を改造できる福祉車両サービス。

事業の効果

ドライバーテストステーションの改良により、利用者ごとに状況に合った検証と身体能力測定が可能になった。測定結果を数値化することで、製品選択や車両改造の目安を購入前に知ることができるようになった。全国32か所の整備工場と連携し、認定を受けた整備士が製品を販売・取付けできる仕組みにより、サービスの裾野が広がっている。徳島県では病院にも導入され活用されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成19年創業以来の福祉車両改造の実績と、ヨーロッパ企業との提携による事業の継続性が書かれている。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    高齢者や障がい者の移動ニーズが高まるという市場動向と、ヨーロッパの技術導入による国産車の限定性への対応が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    全国展開の限界という課題を、全国32か所の整備工場と連携し認定整備士が取付けを行う仕組みで解決する方針が具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員3人の小規模体制であることと、全国32か所の整備工場との連携・認定研修の仕組みが書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ユーザーの移乗や運転上の課題、個人状況に合わせた一人での外出という価値、ユーザーの口コミ増加によるニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ドライバーテストステーションの改良や4点の検証実施、整備士認定の流れは書かれているが、中長期のスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    福祉車両改造は国産メーカーも取り組む分野で、ニッチな分野とされ、自分の乗りたい車を改良できる点が差別化として示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    障がい者や高齢者の外出支援や、徳島県の病院導入、社会の共生への発信など社会的意義が書かれているが、雇用や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    ドライバーテストの数値化や購入前の目安を示すモビリティセンター画面の開発など、デジタル技術の活用が書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    高齢化や人生100年時代のニーズ増加にふれているが、日本経済の構造転換との関係は述べられていない。

  • 地域経済への波及2

    東京都荒川区の企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出については述べられていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国産車メーカーは仕様を公開しておらず、取付けに必要なデータや工具は自社で揃えているため、新規参入は難しいニッチな分野である。ドライバーテストステーションはリハビリの目標を話し合う場としても活用が進んでいる。今後は誰もが安全に乗れる車を通じて、人生の可能性を信じて前向きに取り組む考え方や多様な人が共生する社会のあり方を、特に子供たちに発信していきたいとしている。

事業者の声

人生100年と言われる時代が到来し、高齢者や障がい者が、安全に移動できるクルマのニーズは今後もますます高まると思います。本当に必要な人に届けられるように、これからも努力していきます。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。