ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業東京都

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

株式会社テクノテック

成果洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

この事例のポイント

  • ねじ式構造ではカバーの締め込みが不安定で、強く締めすぎたり、力が足りず開けられなかったりする。
  • 製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。
  • 洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。スライド構造により、カバーの着脱が一軸方向の動作で簡単にでき、誰でも過不足なく締め付けられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社テクノテック
所在地東京都 文京区
業種建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
従業員数34人
資本金5,000万円

事業の背景

当社は洗濯機防水パン・排水トラップの専業トップメーカーで、ほとんどの新築分譲マンションにかさ上げタイプの防水パン・排水トラップを供給している。床排水トラップは他社と同じくねじ式構造を採用しており、市場には同様のスライド構造の製品はなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ねじ式構造ではカバーの締め込みが不安定で、強く締めすぎたり、力が足りず開けられなかったりする。
  • 品質・精度ねじ式構造では排水ホースがねじれてしまう。
  • 品質・精度ねじ式構造ではホース内に排水が滞留しやすい。

やったこと

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。開発段階では止水時に圧力をかけると水が漏れる問題があったが、改善を重ねて製品化した。ベターリビングで排水性能や漏水の有無などの性能評価を実施し、排水性、排水時間、漏水に異常がないことを確認した。社内試験では強度測定と耐圧試験を行い、十分な強度があることを確認した。

新しい製品・サービス:スライド構造の床排水トラップ「スライドロック」(スライド式ホルダーを採用した床排水トラップ)

事業の効果

  • 洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

スライド構造により、カバーの着脱が一軸方向の動作で簡単にでき、誰でも過不足なく締め付けられるようになった。排水ホースのねじれがなくなり、ホース内の排水の滞留も大幅に減った。コンパクトな正方形形状で壁際への設置も容易になった。他社にないオリジナル商品として、着脱・耐久性・デザイン性で利用者の満足度向上が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来のねじ式の課題解消と他社との差別化を掲げ、業界シェアアップを目指すとあるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置づけは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    洗濯機防水パンの専業トップメーカーという強みと、一都三県での既存入居者ニーズへの対応が具体的に書かれ、競争優位の根拠が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    ねじ式の締め込み不安定・ホースのねじれ・排水滞留という課題を明示し、スライド構造で解決したと具体的に示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    排水ホース内の残水量を大幅に減らすとあるが、高付加価値や賃上げに関する数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    開発や性能評価の実施は書かれているが、体制や人材、事務処理能力を示す記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ユニバーサルデザインで誰でも分解できる点、住宅メーカーや設備業者向け提案など、顧客と選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    大手ハウスメーカーでの採用決定や、切り替えに時間がかかる見込みは書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    現在市販されていない独自のスライド構造と明記され、既存のねじ式に対する差別化と高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    住宅設備の利用者満足度向上や空間コーディネートへの寄与がうかがえるが、波及効果や雇用創出などの国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    性能評価や課題解決の成果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    東京都文京区の企業で一都三県が事業範囲と書かれるが、地域の特性を活かした雇用や地域経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大手ハウスメーカーでの採用が決定しており、今後の普及が期待される。ただし住宅メーカーへの提案には設計仕様や既存商品からの切り替えが必要で、普及には時間がかかる見込みである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。