ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

高齢者・障がい者の症状の診断に基づいた、後付け介護車両装置取付の施工及び簡素化

有限会社 カスタムセレクト

この事例のポイント

  • 車両の安全性が求められ、ヨーロッパの協定規則に基づいて検査基準がより高度になっており、当事者の意向どおりに作ることが難しい。
  • 介護福祉機器を多数取り付けた展示車両を用意し、障がい者や介護する人が直接触って操作できるようにした。
  • 障がい者、お客様、自動車ディーラーの営業担当者の10人中10人から高い評価を得て、今後の期待感も得られた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 カスタムセレクト
所在地新潟県 新潟市北区
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数2人
資本金300万円
設立1990年

事業の背景

介護支援を必要とする人口が激増しており、自家用車に介護補助装置を取り付けることで家庭内の介護負担を軽減できる。毎日車を使って移乗に苦労しながらも、家族の世話を受けずに自立したいと考える人が多い。当社は特殊車両の製造(福祉車両・キャンピングカー・移動販売車)を得意としている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度車両の安全性が求められ、ヨーロッパの協定規則に基づいて検査基準がより高度になっており、当事者の意向どおりに作ることが難しい。
  • 納期・工程検査基準への対応などで作業・加工時間がかかる。
  • 販路・情報発信複雑な動きをする装置が多いため、当事者に説明しても機能や機構を把握してもらいにくい。

やったこと

介護福祉機器を多数取り付けた展示車両を用意し、障がい者や介護する人が直接触って操作できるようにした。検査基準に合格する安全な自家用車介護補助装置の試作品を取り付け、改良した。試作品には、運転席を回転させて移乗を補助する装置、足を使わずに運転を操作できる装置、車いすを吊り上げて車内に収納できる装置を含む。助手席を回転させて移乗を補助する装置は座席ごと外れてカロニークラシック(台車)とドッキングでき、車いすからの移乗動作回数を減らせる。車両後部に跳ね上げ式リフトを取り付け、車いすに乗せたまま車内に移動できるようにした。跳ね上げ式にしたことで、荷物を載せやすくし日常の使用にも対応できるようにした。これらの装置を1台のミニバンに集約して取り付けた。

新しい製品・サービス:自家用車介護補助装置(試作品)

事業の効果

障がい者、お客様、自動車ディーラーの営業担当者の10人中10人から高い評価を得て、今後の期待感も得られた。1台のミニバンに装置を集約したことで、当事者が現在の車両の検査制度における改造の可能性を想像できるようになった。実際に体験してもらったことで、自分の求める機能や機構を確認してもらえるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    特殊車両の製造を得意分野とし、福祉車両・キャンピングカー等を手がける事業との関連は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    介護補助装置の需要や当事者ニーズに触れるのみで、市場動向や自社の強み・弱みとの関係、競争優位性は読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    ヨーロッパ協定規則による検査基準の高度化、作業・加工時間の増加という課題が明示され、その解決策として展示・周知が書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員2人の小規模体制と、自動車ディーラー等との連携が書かれているが、人材や事務処理能力の確保策は具体的でない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    障がい者・介護者・ディーラー営業の10人中10人から高評価を得たとあり、ターゲットとニーズの裏付けが具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    販売促進を図るという今後の方向は示されるが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    自家用車への後付け介護補助装置は、同分野で高付加価値を狙う独自性があり、複数装置の集約取付という特徴が示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    介護負担の軽減と障がい者の自立支援に触れ社会的意義はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果1

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は書かれておらず、公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    新たな装置の開発で介護環境の改善に寄与する方向はうかがえるが、デジタル技術や地域・サプライチェーンへの言及は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    日本経済の構造転換や成長分野への進出に関する記述は見当たらず、公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    新潟市を拠点とする事業者だが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及はほぼ見当たらない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作品である自家用車介護補助装置の展示・周知に努め、販売促進を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。