ものづくり補助金平成25年度製造業富山県

樹脂サッシの大型品生産体制の構築

高岡明光化成株式会社

成果バー材の最大生産寸法 100mm角→150mm角

この事例のポイント

  • 高性能住宅の普及で大型化する樹脂サッシへの得意先メーカーの要望に応えるため、大型樹脂サッシの生産が課題となっていた。
  • 従来の65mm押出機に加えて、新たに90mm押出機(スクリュー2本)を導入し、新規の押出ラインを設置した。
  • バー材の最大生産寸法 100mm角→150mm角。新たな90mm押出機を含む新ラインの導入により、これまでできなかった大型のバー材生産が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名高岡明光化成株式会社
所在地富山県 高岡市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工,製造環境,複合・新機能材料
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1991年

事業の背景

1991年に明光化成株式会社の関連会社として起業し、アルミサッシ用の軟質塩化ビニル製建築用ガスケットの生産から事業を始めた。2000年に樹脂サッシの生産を始め、現在は樹脂サッシのバー材が売上の約8割を占めている。樹脂サッシの需要は、2009年から2014年まで3回にわたる省エネ住宅エコポイントの追い風もあり、新設住宅着工件数が横ばいの中でも増加傾向にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力高性能住宅の普及で大型化する樹脂サッシへの得意先メーカーの要望に応えるため、大型樹脂サッシの生産が課題となっていた。
  • 生産能力従来の65mm押出機(スクリュー1本)ではさらなる大型化ができず、大型樹脂サッシを生産できなかった。

やったこと

従来の65mm押出機に加えて、新たに90mm押出機(スクリュー2本)を導入し、新規の押出ラインを設置した。新ラインは90mm押出機、冷却水槽、引取機、切断機に加え、第2金型用の真空ポンプとコンプレッサーで構成した。これにより従来の100mm角までの生産から、150mm角程度までのバー材を生産できるようになった。

加工機90mm押出機(スクリュー2本)
その他冷却水槽
加工機引取機
加工機切断機
その他第2金型用真空ポンプ・コンプレッサー

新しい製品・サービス:大型の樹脂サッシ用バー材

事業の効果

  • バー材の最大生産寸法 100mm角→150mm角

新たな90mm押出機を含む新ラインの導入により、これまでできなかった大型のバー材生産が可能になった。バー材の最大生産寸法は100mm角から150mm角程度に拡大した。取引先メーカーからも好評を得ており、新ラインの生産量は樹脂サッシ全体の約1割を占めるまでになった。ただし、まだフル稼働には至っていない。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    2000年の樹脂サッシ生産開始、2002年の木粉入り樹脂製品参入、16年の12系列体制など事業の経緯は読み取れる。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    樹脂の熱伝導率がアルミの約1000分の1で結露しにくいこと、ヨーロッパ・アメリカでの普及、得意先からの大型化要望など外部環境と強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    65mm押出機では100mm角までしか生産できず大型化が不可能という課題と、90mm押出機で150mm角程度まで対応という解決策が示されている。付加価値向上の数値目標は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    樹脂サッシの割合を2割に高めることを当面の目標とするとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員30人、資本金1,000万円、設立の経緯は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高断熱・省エネ・高デザイン性のニーズ、色相や木目の柄の豊富さがユーザーに評価されている点など、顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    新ラインの導入と今後の展望はあるが、中長期の課題検証や遂行スケジュール、課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    樹脂サッシは普及途上で、オール樹脂サッシは日本でまだ少ないと書かれている。高水準の高付加価値化を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    木粉入り樹脂製品や建築用ガスケットを含む地域の事業として新規の雇用や需要に触れるが、波及効果の具体的な数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    投資額や付加価値増加、生産性向上の数値は書かれていない。大型品生産が可能になったことのみ記載されている。

  • イノベーションへの貢献2

    押出機の大型化による生産能力向上は書かれているが、先端的なデジタル技術の活用や新しいビジネスモデルへの言及はない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    建材以外の自動車や家電など産業分野への展開を見据えるとあるが、構造転換への寄与は具体的に書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    高岡市の地元有志4人で起業し、地域の事業として成長した経緯は読み取れるが、地域経済の牽引効果の数値は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は樹脂サッシの需要が好調なため、主力の樹脂サッシに生産能力の大半を集中している。親会社を通じた営業で受注拡大を図るとともに、樹脂サッシの割合を2割に高めることを当面の目標としている。将来的には、蓄積した技術力を生かし、建材以外の自動車や家電など産業分野への事業展開も見据えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。