ものづくり補助金平成25年度製造業富山県

地元産の安全な米粉を利用した既存商品の改良と新商品開発

さわや食品株式会社

成果ボリュームは約1.2倍に膨らんだ。

この事例のポイント

  • 米粉パンの生地は繊細で、α化した米粉とほかの材料を手作業で混ぜると安定した品質を保つことが難しく、効率的な製造もできなかった。
  • 横型高速ミキサーを導入し、米粉と小麦粉の比率を調整するとともに、米粉100パーセントの製パンに成功した山形大学の製法を参考にした。
  • ボリュームは約1.2倍に膨らんだ。横型高速ミキサーの導入により、ミキシング工程の効率化と米粉パンの品質安定化を達成し、高品質の商品開発に挑戦する体制がで…

事業者のプロフィール

事業者名さわや食品株式会社
所在地富山県 射水市
業種食料品製造業
技術分野バイオ
従業員数48人
資本金1,000万円
設立1951年

事業の背景

創業初期から学校給食の販売が売り上げの中心だったが、1976年の米飯給食導入で減少し、パン給食の回数は右肩下がりが続いた。2011年に現在地へ移転して販路を広げ、スーパーやコンビニエンスストアにも卸している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力米粉パンの生地は繊細で、α化した米粉とほかの材料を手作業で混ぜると安定した品質を保つことが難しく、効率的な製造もできなかった。
  • 品質・精度米粉パンは小麦パンに比べてボリューム、老化性、香り、味覚の点で劣っていた。
  • コスト・採算米粉パンは小麦パンより製造コストが高く、激しい価格競争の中で確固たる売り上げの柱に育っていなかった。

やったこと

横型高速ミキサーを導入し、米粉と小麦粉の比率を調整するとともに、米粉100パーセントの製パンに成功した山形大学の製法を参考にした。米粉を糊状にするα化をして、ペースト状にして製造するオリジナル製法を開発した。機械で繊細なミキシング工程を行うことで、その後の発酵で米粉パンが十分に膨らむようにした。

加工機横型高速ミキサー

新しい製品・サービス:米粉の割合を80パーセントまで高めた高付加価値商品、富山県産コシヒカリの米粉パン、富山県産米粉を使った昆布パンなど、地元食材をアレンジした地産地消のパン。

事業の効果

  • ボリュームは約1.2倍に膨らんだ。
  • 老化は約2日延びた。

横型高速ミキサーの導入により、ミキシング工程の効率化と米粉パンの品質安定化を達成し、高品質の商品開発に挑戦する体制ができた。米粉パンはボリュームが約1.2倍に膨らみ、老化は約2日遅くなった。米ぬか臭がなくなり、食感と香りも大幅に改善した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業初期からの学校給食販売や2000年ごろの米粉パン製造挑戦、米粉需要拡大を重要戦略とする位置付けが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地元産米へのこだわりや米粉パンの品質課題を踏まえた差別化意図はうかがえるが、市場動向との関係は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    ボリュームは約1.2倍、老化は約2日延び、米ぬか臭が解消されたとあり、課題と改善の結果が数字で示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値や賃上げの目標値は示されておらず、米粉割合80パーセントの高付加価値商品という方向性のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    ミキサー導入や学校給食への納入実績から製造体制はうかがえるが、人材や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    富山県産コシヒカリ使用や地産地消、学校給食での米粉50パーセントコッペパン納入など、製品価値と顧客が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    砂糖・塩の選び方や発酵時間の調整などの課題解決に取り組む旨が書かれているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達2

    米粉パンは確固たる売上の柱に成長していないとあるが、資金調達や財務状況の記述は読み取れない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    米粉パンは小麦パンより品質面で劣るとされ、米粉割合80パーセントの高付加価値化に挑戦している点が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    農家出身の社長の思いや食料自給率向上への貢献意欲はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    導入した横型高速ミキサーで効率化と品質安定を達成したとあるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    山形大学の製法を参考にした米粉100パーセント製パンへの試行錯誤が書かれ、新しい製法の活用がうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    富山県産コシヒカリや県産小麦、高岡市産リンゴ、射水市産小松菜など地域食材を活かした地産地消の製品づくりが具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

米粉の割合を80パーセントまで高めた高付加価値商品の製造に再チャレンジし、既存パンとの差別化、副原料の選び方や発酵時間の調整、製パン方法の改良などの課題解決に取り組んでいる。

事業者の声

「おいしい米粉パン」を作りたいという一心で、米粉と小麦粉の比率を調整したり、試行錯誤を重ねた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。