ものづくり補助金平成25年度建設業富山県

地下水熱ヒートポンプを応用した空調システム開発事業

大高建設株式会社

この事例のポイント

  • 地中熱ヒートポンプは空気熱式のエアコンに比べて導入費用が2倍程度かかり、コスト高がネックになっていた。
  • 地下水を利用する三つのサブシステムのうち、高効率オープンループシステムでは、一般的な設計では熱交換器が1台のところを、熱交換後の地下水の排水路に予熱器を設置して、排水を補足熱源と…
  • 高効率オープンループシステムにより揚水量を約30%減らすことができ、導入時の井戸の掘削孔も小さくて済むため、コスト削減につながることが確認された。

事業者のプロフィール

事業者名大高建設株式会社
所在地富山県 黒部市
業種総合工事業
技術分野製造環境,測定計測
従業員数65人
資本金2,002万円
設立1954年

事業の背景

創業以来、黒部川水系の電源開発、砂防、河川護岸、道路工事などを手掛ける総合建設業として事業を展開してきた。平成21年に「でんき宇奈月プロジェクト」に参画し、平成26年10月に再生可能エネルギー事業部を組織化して、地中熱ヒートポンプや地熱発電の設計・施工、システム開発に本格参入した。欧米では年30〜40万台のペースで地中熱ヒートポンプの導入が進んでおり、富山県をはじめとする北陸は地下水量が豊富で導入に適した地域とされる。顧客の関心は高く、施設と個人住宅で施工実績を得ていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算地中熱ヒートポンプは空気熱式のエアコンに比べて導入費用が2倍程度かかり、コスト高がネックになっていた。
  • 新製品・新技術普及のためには、北陸の気候特性をふまえた効率的かつ経済的な独自の空調システムを確立する必要があった。

やったこと

地下水を利用する三つのサブシステムのうち、高効率オープンループシステムでは、一般的な設計では熱交換器が1台のところを、熱交換後の地下水の排水路に予熱器を設置して、排水を補足熱源として再利用する方式とした。これによりヒートポンプ機の効率を上げ、揚水量を約30%減らすことができた。導入時に井戸を新設する場合も掘削孔を小さくでき、コスト削減につながることを確認した。熱交換後の排水を屋根に散水して融雪に二次利用するシステムでは、水流があれば低温の排水でも融雪できることを確認した。また空調と床暖房を組み合わせた複合冷暖房制御システムを開発し、気温に応じた床暖房と空調の最適な運用パターンを検証した。

  • その他地中熱ヒートポンプ予熱器

新しい製品・サービス:高度地下水熱利用システム(AGWHUS)

事業の効果

高効率オープンループシステムにより揚水量を約30%減らすことができ、導入時の井戸の掘削孔も小さくて済むため、コスト削減につながることが確認された。屋根散水による融雪への二次利用も可能となり、夏場は屋根散水による冷房負荷の低減も提案している。空調と床暖房を組み合わせた複合冷暖房システムはエアコンの使用抑制につながり、最も快適で運用コストも抑えられる運用ノウハウを蓄積した。成果は社内外から高評価を得て、事業への自信につながった。

今後の展望

AGWHUSは特許出願中である。開発した空調システムを体感できるショールームを設ける予定で、実証試験用に導入した地中熱ヒートポンプは改良に継続して活用する。今後は富山を中心に北陸での普及を目指し、将来的には全国展開も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。