ものづくり補助金平成25年度製造業富山県

木製建具の自動穴加工機を開発生産力を高度手加工製品へシフト

株式会社河島建具

成果縦桟16本の穴あけ加工にかかる作業時間 143分→37分

この事例のポイント

  • 木製建具は全工程が手作業のため時間とコストがかかる。
  • 穴あけ工程を自動化する自動穴加工機「NC角ノミ」の開発に取り組んだ。
  • 縦桟16本の穴あけ加工にかかる作業時間 143分→37分。穴あけ加工の作業時間が約7割削減され、画期的な時間短縮効果が得られた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社河島建具
所在地富山県 砺波市
業種木材・木製品製造業
技術分野立体造形
従業員数2人
資本金400万円
設立1933年

事業の背景

当社は昭和8年に河島建具店として開業し、住宅の木製建具を製作してきた。その後アルミサッシや合板を接着したフラッシュ建具の普及に伴い、施工にも業務を広げた。近年は価値観や生活様式が多様化し、建築士が設計する意匠性や木の質感を重視する家づくりが進んでいる。フラッシュ建具ではなく、オーダーメイドの木製建具を求めるケースは確実に増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能木製建具は全工程が手作業のため時間とコストがかかる。
  • 生産能力特にほぞ組みの穴あけ加工は高い精度が必要で、時間と手間、集中力と根気が求められていた。
  • 生産能力木製建具を普及させるには穴加工工程の改善が不可欠だった。

やったこと

穴あけ工程を自動化する自動穴加工機「NC角ノミ」の開発に取り組んだ。開発では当社独自のノウハウを機械に再現させるため、機械メーカーと仕様打ち合わせを重ねた。採寸方法や角ノミの入力パターン、刃物の指示まで細かく依頼した。機械は寸法を入力すると自動的に穴加工を行い、2本の材を同時に加工できる。機械化によりエアガンと集塵機を搭載して木くず処理も自動化した。

加工機自動穴加工機「NC角ノミ」

新しい製品・サービス:組子や象嵌を用いたデザイン性の高い製品、およびそれらの美しい装飾を応用したインテリアや生活雑貨

事業の効果

  • 縦桟16本の穴あけ加工にかかる作業時間 143分→37分
  • 2本の材を同時に加工できるため、作業時間は3分の1に短縮できた。

穴あけ加工の作業時間が約7割削減され、画期的な時間短縮効果が得られた。2本の材を同時に加工できるようになり、作業効率が改善しコストダウンにつながった。木くず処理も自動化され、職人の肉体的・精神的負担が軽減し、次の工程作業に入れるようになった。東京の展示会では約100社から問い合わせを受けたが、生産体制が整わず受注できなかった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    木製建具の製作と組子・象嵌の製品開発を続けてきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    オーダーメイド木製建具の需要増加と展示会で100社ほどの問い合わせがあったことが書かれ、強みの一端はうかがえる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の穴あけ工程に時間とコストがかかる課題を示し、自動穴加工機で143分から37分(約7割削減)と数字で改善を示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    穴あけ作業時間が143分から37分へ約7割削減された実績が示され、目標の達成が具体的に読み取れる。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数は2人と記載があるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    オーダーメイド木製建具を求める顧客の増加と、展示会で100社ほどの問い合わせがあったことが書かれ、ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋4

    機械メーカーと仕様を細かく打ち合わせ、導入後に稼働確認まで行った経緯が書かれ、遂行方法は具体的に読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    木製建具は全工程手作業で普及が難しい分野とされ、組子や象嵌を用いた高付加価値品の製作に力を入れている点はうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    木製建具の普及を進めるため穴加工工程の改善が不可欠と述べられているが、地域波及や雇用創出の効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    穴あけ時間の約7割削減という効果は書かれているが、補助金投入額との比較や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動穴加工機とエアガン・集塵機による自動化は書かれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    富山県の伝統工芸である井波彫刻や高岡漆器、越中和紙を組み合わせた製品を開発しており、地域特性の活用はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

組子職人の養成に向けて求人活動を強化したい。自動穴加工機は職人の負担を大幅に軽減するとともに、若い職人の求人活動でもアピールポイントになると考えている。

事業者の声

機械化によって、従来の穴あけ作業が職人にとって肉体的・精神的な負荷になっていたことを改めて実感した。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。