ものづくり補助金平成25年度製造業石川県

プレス機の段取時間を9割削減する平面度矯正シートのシステム販売

株式会社メイク・ア・ボックス

この事例のポイント

  • 打抜加工では抜型の高さ調整が複雑で、大型の抜型では半日を要することがあり、その間は打抜加工機を停止せざるを得ない。
  • 抜型製造業を営む当社が、長時間の調整作業の原因を調査したところ、調整が必要な高さのムラには2つの原因があることを解明した。
  • 本事業により、高精度な平面度矯正シートを作成するために必要な高精度な専用抜型を製作できることが確認された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社メイク・ア・ボックス
所在地石川県 金沢市
業種その他の製造業
従業員数25人
資本金2,800万円
設立1990年

事業の背景

箱などのパッケージは打抜加工により製作されており、板紙を抜型でプレスして切れ目や折れ目をつくって組み立てている。打抜加工では生産前に抜型の高さを厳密に調整する必要があり、調整が不十分だと刃物の先端が潰れたり板紙を切り離せなかったりするトラブルが起きる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力打抜加工では抜型の高さ調整が複雑で、大型の抜型では半日を要することがあり、その間は打抜加工機を停止せざるを得ない。
  • 生産能力抜型の高さ調整の長時間化が打抜加工業界全体の作業効率を妨げる大きな要因になっている。
  • 品質・精度一般的なレーザー加工機では、ミラーの調整が必要で経年変化により投射角度がずれると多大な時間を要し、直角度の維持が難しい。また連続出力加工では加工断面が太鼓状になり刃物を保持する部分が限られ、刃物が傾いて精度が落ちる。

やったこと

抜型製造業を営む当社が、長時間の調整作業の原因を調査したところ、調整が必要な高さのムラには2つの原因があることを解明した。その原因は抜型自体の高さのバラつきと打抜き加工機自体の高さのバラつきであり、これらを解消すれば全体の調整時間を減少できると考え、打抜機自体の高さのバラつきを調整する手法の開発に取り組んだ。フラットベッドの高さのバラつきを積層フィルムの枚数で調整して高精度な平面を実現し、パルス式レーザー加工機を使って極めて高い精度でカットする方法を取り入れた。その結果、高精度な平面度矯正シートを作成するために必要な高精度な専用抜型を製作し、試作品2点を作成した。

加工機パルス式レーザー加工機

新しい製品・サービス:平面度矯正シートのシステム

事業の効果

本事業により、高精度な平面度矯正シートを作成するために必要な高精度な専用抜型を製作できることが確認された。これを顧客の打抜機に用いることで、打抜機自体の高さのムラを解消し、抜型のムラ取りにかかる時間を大幅に削減できる。その結果、顧客の作業効率が向上し、打抜き業界全体の作業効率改善に貢献できると考えられる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    パッケージの打抜加工と抜型製造を得意分野とし、抜型の調整時間という既存業務の課題に取り組んだと読めるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    抜型製造業としての強みに触れ、打抜業界の効率を妨げる要因を課題化しているが、市場動向や競合に対する優位性は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    抜型調整に半日を要する課題を特定し、高さのバラつき2原因を解明して解消手法を開発したと具体的に書かれている。ただし増収や付加価値の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    業界効率改善への貢献は述べられているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員25人の企業であることのみ書かれ、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客は打抜加工業者で、調整時間が半日かかる大型抜型の課題を示し、高精度な平面度矯正シートという製品の価値が明確に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作開発から顧客への展開までの流れは示されているが、事業化の具体的なスケジュールや中長期の課題検証は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来の抜型調整を高精度化する独自の平面度矯正シートと、パルス式レーザー加工の活用が示され、同分野で新しい高精度化を図っている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    打抜業界全体の作業効率改善に貢献するとあるが、雇用や波及効果の具体的な数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    顧客の抜型ムラ取り時間を大幅に削減すると述べるが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    パルス式レーザー加工機と積層フィルムによる高精度平面化の技術が示されるが、サプライチェーンへの波及は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    石川県金沢市の企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。