ものづくり補助金平成28年度製造業三重県

和のテイストである木板とLED象嵌文字の組合せで新市場開拓

有限会社タクミスタジオ

成果木製看板の合計所要時間 480分→70分

この事例のポイント

  • 縮小する商圏に対して、受注地域を広げ、インターネットを含めた販路を拡大する必要があった。
  • NCルーターとレーザー加工機の発注を行い、機械の操作研修を6日間実施した。
  • 木製看板の合計所要時間 480分→70分。木製看板と象嵌文字看板の制作時間が大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社タクミスタジオ
所在地三重県 桑名市
業種その他の製造業
技術分野デザイン,立体造形
従業員数13人
資本金300万円
設立1991年

事業の背景

平成3年に創業し、平成8年に法人化した。平成18年に中古看板専門販売サイト『リサイン』、平成19年に新品看板専門販売サイト『看板マート』を開設し、インターネット販売を進めてきた。現在は地域での看板製作設置が約65%、インターネット販売が35%の売上構成比で、三重県の地方都市に立地しながら商圏は大きく広がっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信縮小する商圏に対して、受注地域を広げ、インターネットを含めた販路を拡大する必要があった。
  • 品質・精度京都府や伊勢市で通用する手彫り風木製看板・焼き文字木製看板と、ショッピングモール内専門店向けの象嵌文字LEDバックライト木製看板を、効率的かつ精緻に制作する技術を習得する必要があった。

やったこと

NCルーターとレーザー加工機の発注を行い、機械の操作研修を6日間実施した。木製看板の試験彫りと象嵌文字看板の試作を1か月かけて行い、それぞれの機械で効率的な作成方法を確認した。木とアクリルでは組み合わせる素材が異なるため寸法精度が特に必要になり、NCルーターとレーザー加工機で新しい製作方法を確立して所要時間の短縮を図った。アクリル板から切り抜いた文字を木製看板と合体させ、裏側からLEDをバックライトとして文字を浮かび上がらせる象嵌文字看板の作成方法を検証し、目標の評価を行った。

加工機NCルーター
加工機レーザー加工機

新しい製品・サービス:象嵌文字LEDバックライト木製看板(木製看板とアクリル切り文字を合体させ、裏側からLEDで照らす商品)、焼き文字木製看板

事業の効果

  • 木製看板の合計所要時間 480分→70分
  • 象嵌文字看板の合計所要時間 620分→120分

木製看板と象嵌文字看板の制作時間が大幅に短縮された。製品の精度が上がり、バラツキも少なくなった。標準的な木彫り看板は約35%価格を引き下げられ、意匠性の高い多様なデザインも容易に制作できるようになった。安価で短納期の木彫り看板によって顧客満足度が高まり、ネット検索上の優位性を生かして受注の確保につなげている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    ネット販売の蓄積を強みとし新市場を開拓する流れは読めるが、経営戦略上の位置づけは文章で明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地域看板製作65%、ネット販売35%の売上構成比や、同業他社では困難な象嵌文字LED看板という強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    木彫り看板の価格を約35%引き下げ、所要時間を6時間50分・7時間20分短縮するなど、課題と効果が数字で示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    木彫り看板の所要時間480分から70分へ、象嵌文字看板の620分から120分へという目標と実績の数値がある。付加価値や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    機械操作研修6日間や若手社員の活躍は書かれているが、事務処理能力や補助事業の遂行体制は具体的に読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    意匠性の高いデザインや多種多様な看板を制作できる点、顧客ターゲットとして京都府・伊勢市などが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試験彫りや試作を1か月かけて行い評価したと書かれているが、中長期の課題検証やスケジュール全体は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    木製看板に象嵌文字をLEDで背面発光させる商品はオンリーワンと明記され、同業他社では製作困難とされている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の看板製作事業者として商圏を拡大したとあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    所要時間の大幅な短縮と価格引き下げが示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    NCルーターやレーザー加工機など最新機器の活用が示されるが、地域やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    愛知・岐阜・三重を中心に一貫体制で施工し地域の看板需要に応える点は書かれるが、雇用創出や地域経済成長への寄与は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は広範囲の市場への進出を図り、ネットでの受注の確保につなげていく。コロナ禍で外食産業の新規出店は停滞しているが、ポストコロナには大きく業容を拡大する可能性を秘めていると見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。