ものづくり補助金平成25年度製造業石川県

大形広幅薄鋼板までの高精度平坦矯正を実現する加工技術の開発

大裕鋼業株式会社

この事例のポイント

  • 高炉メーカーでの圧延により薄鋼板コイルに歪みや耳伸び・中伸びが生じ、まき癖もあるため、平坦度を高める矯正が必要だった。
  • 高精度な平坦矯正を行うレベラーを導入し、これまで社内で蓄積したノウハウを注入した。
  • 試作の結果、幅1524mmまでの鋼板で求めていた以上の平坦度を得ることができた。

事業者のプロフィール

事業者名大裕鋼業株式会社
所在地石川県 堺市
業種鉄鋼業
技術分野精密加工
従業員数60人
資本金1億円
設立1961年

事業の背景

当社は大阪府堺市と石川県小松市に拠点を持ち、50μから3.2mmまでの薄鋼板加工を得意とする西日本有数のコイルセンターである。介護施設や病院、公共施設でバリアフリー対応設備が年々増えており、設備内に使うパーテーションの受注も増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高炉メーカーでの圧延により薄鋼板コイルに歪みや耳伸び・中伸びが生じ、まき癖もあるため、平坦度を高める矯正が必要だった。
  • 品質・精度近年は納入先の自動化に対応するため、切断後の鋼板に高い寸法精度と平坦度が求められるようになっている。
  • 品質・精度製品が表面部に使われることも多く、顧客の品質要求が非常に厳しくなっている。

やったこと

高精度な平坦矯正を行うレベラーを導入し、これまで社内で蓄積したノウハウを注入した。対象は、バリアフリー用軽量扉などの表面に使われる厚さ0.3mmから1.2mm、幅1524mmまでの大形薄鋼板である。顧客の品質要求を満たす鋼板の試作加工を行った。

加工機レベラー(高精度平坦矯正機械設備)

新しい製品・サービス:幅1524mmまでの大形広幅薄鋼板の高精度平坦矯正加工

事業の効果

試作の結果、幅1524mmまでの鋼板で求めていた以上の平坦度を得ることができた。広幅鋼板のレベラーで、パーテーションメーカーの要求を満たす平坦度の高い製品づくりに成功した。今後は、より高い平坦性を求める需要に応えることで、福祉関係の扉の材料としての販売拡大を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    コイルセンターとしての過去の取組や社内ノウハウの活用は書かれているが、経営戦略上の位置付けは具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    西日本有数のコイルセンターで、品質管理や在庫・流通機能を備えると書かれ強みはうかがえるが、競争優位の定量的な裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    納入先の自動化対応に必要な寸法精度・平坦度の高度化という課題と、広幅レベラー導入による試作での平坦度達成が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の増加や賃上げの目標値は示されておらず、販売拡大を目指すとの記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    社内のノウハウを注入して試作加工を行ったと書かれ、体制はうかがえるが人材や事務処理体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットはパーテーションメーカーで、バリアフリー扉の需要増という背景と要求平坦度を満たした点が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作成功後に福祉関係の扉材料として販売拡大を目指すとあるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    厚さ0.3~1.2mm、幅1524mmの大形薄鋼板で求める平坦度を得た点が書かれ、高水準の高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    高齢者増加とバリアフリー需要の拡大という社会的背景は書かれているが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度平坦矯正の設備導入は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確ではない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性を活かした記述は乏しく、小松事業所での実施と堺の本社工場の存在のみがうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

より平坦性の高い製品ニーズに応え、需要が高まる福祉関係の扉の材料として販売拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。