ものづくり補助金平成25年度製造業石川県

工作機械及び産業機械用部品の高精度・短納期製造システムの構築

株式会社イッセイ

成果工程、段取替えによる時間を約45%短縮

この事例のポイント

  • 搬送治具部品や取り付け治具の加工精度の要求が厳しく、熟練者の技能に頼るところが多かった。
  • 「旋盤をベースとした高剛性・高精度CNC複合工作機械」を導入し、1チャック(一度の段取り)で多工程の連続加工を行えるシステムを構築した。
  • 工程、段取替えによる時間を約45%短縮。1チャックで多工程を連続加工できるシステムにより、複雑形状部品を高精度かつ短納期で製作できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社イッセイ
所在地石川県 金沢市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数35人
資本金4,500万円
設立1951年

事業の背景

当社は搬送治具部品や取り付け治具などの機械加工を手がけ、機械加工品質の要求に治具の工夫や複雑形状・高精度部品の加工ノウハウを積み重ねて対応してきた。最近は顧客の要求が「より高精度、より低コスト、より短納期」へと厳しくなっている。システム構築前は汎用旋盤で加工後、MCで加工完了となり、3工程を要していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度搬送治具部品や取り付け治具の加工精度の要求が厳しく、熟練者の技能に頼るところが多かった。
  • 納期・工程顧客から「より高精度、より低コスト、より短納期」が求められるようになり、現状の体制では応えられず受注に結びつかないケースが増えていた。
  • 生産能力既設工作機械は単能NC機が多く、複雑形状・高精度部品では工程ごとに取付けと心出しが必要で、精度確保、リードタイム短縮、コスト削減に多くの問題があった。

やったこと

「旋盤をベースとした高剛性・高精度CNC複合工作機械」を導入し、1チャック(一度の段取り)で多工程の連続加工を行えるシステムを構築した。これにより工作機械部品及び搬送システム用部品を短納期・低コストで高精度に製作できるようになった。構築前は汎用旋盤とMCの3工程で、段取替えや精度を出すための調整に多くの時間を要していた。構築後は工程と段取替えによる時間を約45%短縮し、加工者が変わらないため連絡不備による加工不良の心配もなくなった。熟練者が段取替えや心出し、調整に頼ってクリアしていた精度を、より高精度かつ1チャックのみで加工することに成功した。

加工機旋盤をベースとした高剛性・高精度CNC複合工作機械

事業の効果

  • 工程、段取替えによる時間を約45%短縮

1チャックで多工程を連続加工できるシステムにより、複雑形状部品を高精度かつ短納期で製作できるようになった。実加工時間が短縮されコスト削減を達成し、多工程の段取替えや心出しが減ったことで熟練者に頼らず加工できるようになった。1チャック多工程加工により省人化も達成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    搬送治具や取付治具の加工実績と熟練技能の蓄積が書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客要求が高精度・低コスト・短納期へ変化し受注に結びつかないケースが増えたと書かれ、外部環境と弱みは示されるが強みの活用は薄い。

  • 課題の認識と解決5

    工程・段取替えによる時間を約45%短縮し、1チャックで多工程連続加工を実現したと数字つきで課題解決策が示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    約45%の時間短縮など目標に近い数字はあるが、付加価値額の目標や賃上げ目標は示されず、実現可能性の根拠は薄い。

  • 事業を進める体制2

    従業員35人の会社で、加工者が変わらないことや熟練者の技能に触れる程度で、補助事業を遂行する体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期・低コスト・高精度という選ばれる理由は読み取れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体的に書かれていない。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の成果は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュール、課題解決の段取りは事例からうかがえない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    複雑形状・高精度部品の加工を強みとし高付加価値化をめざす姿勢はうかがえるが、市場での希少性や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    搬送システム用部品の製作を通じた製造基盤の強化はうかがえるが、波及効果や雇用創出などの国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    約45%の工程時間短縮やコスト削減の成果は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高剛性・高精度CNC複合工作機械の導入が書かれるが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    金沢市の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は事例に見当たらない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。