ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

航空機分野を含む、近距離無線通信向け部品内蔵デバイスの開発

日本ミクロン株式会社

この事例のポイント

  • 現在生産している近距離無線通信デバイスで、製品の小型・軽量化が求められている。
  • RFIDタグの製造に新たなUV照射装置を導入し、小型・軽量化に適した材料の加工を実現した。
  • 現行の通信機能を維持した小型・軽量化の製品開発に取り組み、体積比・重量比などの当初目標を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名日本ミクロン株式会社
所在地長野県 岡谷市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
従業員数60人
資本金4,800万円
設立1975年

事業の背景

日本ミクロンは、半導体パッケージ基板やモジュール基板、センサーパッケージの設計・製造を行う技術開発型企業で、1975年の創業以来、新技術・新工法の研究開発に取り組んできた。部品を基板内に埋め込む技術を活かし、自社ブランドの近距離無線通信用デバイス(RFIDタグ)を開発・販売している。RFIDタグは世界的な需要が高まっており、特に要望が強い航空機分野からの受注拡大を目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術現在生産している近距離無線通信デバイスで、製品の小型・軽量化が求められている。
  • 販路・情報発信現在引き合いのある航空機分野での受注拡大につなげる必要がある。

やったこと

RFIDタグの製造に新たなUV照射装置を導入し、小型・軽量化に適した材料の加工を実現した。あわせて専用の通信測定装置を導入し、顧客が求める通信感度の測定・評価を行えるようにした。通信機能を維持したまま小型・軽量化を図ることを目標に開発に取り組んだ。

加工機UV-30コンベア装置
検査測定UHF帯RFID測定器

新しい製品・サービス:通信機能を維持した小型・軽量化のUHF帯RFIDタグ(金属対応)

事業の効果

現行の通信機能を維持した小型・軽量化の製品開発に取り組み、体積比・重量比などの当初目標を達成した。小型化は体積比30%以上、軽量化は重量比30%以上が目標とされていた。小型・軽量化した製品の販売も順調である。航空機分野に限らず、多くの分野で受注が増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    RFID関連を売上げの柱にと位置付け、近距離無線通信デバイスの継続開発と航空機分野の受注拡大を結びつけている。過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    航空機分野からの要望や、RFIDの需要拡大を踏まえた営業強化が書かれている。自社の強み(埋め込み技術など)との関係は一般的な記述にとどまる。

  • 課題の認識と解決3

    課題は小型・軽量化と通信感度の両立とされ、体積比・重量比30%以上という目標が示されている。事業計画の実効性を数値で裏付ける記述は限定的。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    体積比30%以上の小型化、重量比30%以上の軽量化を目標とし、目標値をクリアしたと記載されている。付加価値額の増加は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数60名、資本金4,800万円と記載があるが、補助事業を遂行する体制や人材配置の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    航空機分野など要望の強い顧客を対象とし、通信感度を維持した小型・軽量化という選ばれる理由が明確に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    UV照射装置や専用通信測定装置の導入が記載されているが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    RFIDは利用分野が広がる領域とされ、小型・軽量化した製品の販売が順調と記載がある。普及度や高付加価値化の水準は明示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    部品の個体管理やトレーサビリティ、設備管理などRFIDが利用される分野の拡大が述べられている。経済波及効果の記述は限定的。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    次世代に向けてセンサー内蔵RFIDタグの開発を進めるとあり、新技術の展開がうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は具体的ではない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    RFIDの世界的な需要の高まりに触れているが、日本経済の構造転換にどう資するかは書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    岡谷市の企業であることは示されているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

航空機分野に限らずRFID関連の世界的な需要の高まりを受け、将来的に売上げの柱として期待している。部品の個体管理やトレーサビリティ、設備管理、工具管理などの分野への販売拡大のため営業活動を強化している。次世代に向けてセンサーを内蔵したRFIDタグの開発も進めている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。