ものづくり補助金平成25年度製造業大分県

試験装置のIoT化でコスト減を実現。生産から検査までを行う電子デバイス事業部

株式会社デンケン

この事例のポイント

  • 半導体の信頼性試験の受託サービスでは、それぞれの試験装置を個別に管理しており、コストがかかっていた。
  • 半導体の信頼性試験の受託サービスで使う試験装置を、IoTによってまとめて管理できるようにした。
  • 試験装置をIoTで一括管理することで、試験のコストダウンを実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社デンケン
所在地大分県 由布市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野精密加工,接合・実装
従業員数412人
資本金7,520万円
設立1976年

事業の背景

株式会社デンケンの電子デバイス事業部は半導体後工程メーカーで、半導体の組み立てや部品実装、電気特性テスト、外観・内部構造検査などを行っている。生産から信頼性試験、解析までを一貫して行う企業は国内でも少ないと考えている。また、家電に加え車載部品からの発注も多くなっており、自動車業界が盛り上がっていることから、今後は自動車業界へ積極的に参入したいと考えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算半導体の信頼性試験の受託サービスでは、それぞれの試験装置を個別に管理しており、コストがかかっていた。

やったこと

半導体の信頼性試験の受託サービスで使う試験装置を、IoTによってまとめて管理できるようにした。これまでは試験装置をそれぞれ個別に管理していた。IoTで一括管理することでコストダウンを実現し、その結果、試験価格も下げることができた。具体的な例は環境試験で、試験装置を使って-40℃と150℃を交互に繰り返し、電子部品に温度変化のストレスを与えて、故障が発生しないかを確認する。

検査測定信頼性試験設備
ソフト試験装置のIoT化による一括管理システム

事業の効果

試験装置をIoTで一括管理することで、試験のコストダウンを実現した。その結果、試験価格も下げることができた。試験価格を下げたことで、お客様からご好評をいただいている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年度から半導体断面解析・平成27年度の信頼性試験設備導入と、事業の流れが継続していることがうかがえる。経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    生産から信頼性試験・解析まで一貫対応できる点を強みとし、車載部品分野への強化を掲げている。外部環境と強みの関係が具体的に述べられている。

  • 課題の認識と解決3

    試験装置を個別管理からIoTで一括管理に変え、コストダウンと試験価格引き下げを実現したと書かれている。課題と効果の関係はあるが数値は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    コストダウンや顧客好評は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値、その実現見込みは示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員412名や新横浜・刈谷市への事業所開設が書かれ、体制の一端はうかがえる。補助事業を遂行する人材・事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    一貫対応と信頼性試験の価格引き下げ、環境試験の内容(-40℃と150℃の繰り返し)など、選ばれる理由と顧客ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    車載分野への強化と愛知県刈谷市などへの拠点開設という中期的な方向は示されている。スケジュールや課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    半導体後工程の一貫受託は国内で少ないと述べられているが、高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    車載部品の需要増や自動車業界の発展に触れているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    試験価格の引き下げと顧客好評は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    IoTによる試験装置の一括管理は先端的な取組として読み取れるが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルの記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    自動車分野の試験需要の高まりと、車載部品への進出が書かれ、成長分野への進出の方向はうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    大分県由布市の本社所在地は書かれているが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動車業界へ積極的に入っていくことを目指している。2017年2月に新横浜と愛知県刈谷市に事業所を開設し、お客様の近くでお客様の声を聴きながら事業を拡大していきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。