ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

次世代自動車の二次電池における新たな電極部品接合方法の開発

株式会社共進

この事例のポイント

  • 金属部品は切削加工が一般的で、加工時間が長く材料費がかさむ上、切削だけでは精度が得られないという難点があった。
  • 電極部品の新たな接合方法として、接合形状と冷間プレス接合方法を検討し、要求された保持力(抜け・回り強度)を満たしつつ金属異物の発生を抑え、電極部が露出しない電極部品を実現した。
  • 電極部品では要求された保持力を満足し、金属異物の発生を抑え、電極部が露出しない部品を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社共進
所在地長野県 諏訪市
業種金属製品製造業
技術分野接合・実装
従業員数160人
資本金3,000万円
設立1962年

事業の背景

共進は諏訪エリアでは珍しい自動車分野を中心に、ソレノイド・バルブなどの金属部品加工を手がけている。近年は油圧部品、建機部品、アミューズメント、医療機器(内視鏡用鉗子)など幅広い分野から受注が拡大し、五味社長が入社した約10年前と比べ売上げは大きく伸びた。その成長を牽引しているのが特許技術「カシメ接合」である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金属部品は切削加工が一般的で、加工時間が長く材料費がかさむ上、切削だけでは精度が得られないという難点があった。
  • コスト・採算電動型制御ブレーキのガイド部品について、強度確保・軽量化・低コスト化が課題となっていた。
  • 新製品・新技術電動型制御ブレーキの小型化という製品競争力向上の要求に応える接合方法が必要だった。
  • 品質・精度HVやEVなどの二次電池では、電極部品の接合時に異物が混入し品質が低下する問題があった。

やったこと

電極部品の新たな接合方法として、接合形状と冷間プレス接合方法を検討し、要求された保持力(抜け・回り強度)を満たしつつ金属異物の発生を抑え、電極部が露出しない電極部品を実現した。難加工に対応した最新型高機能精密自動旋盤で追加工した部品を、専用冶具類を用いて塑性変形接合(カシメ接合)した。コンタミ(異物)の採取・測定も可能になり、異物付着状況を数値で管理できる環境を整えて客先要求を保証可能とした。

加工機難加工に対応した最新型高機能精密自動旋盤
その他専用冶具類
加工機冷間プレス接合装置

新しい製品・サービス:電動型制御ブレーキ小型化に係るガイド部品(カシメ接合による接合方法を用いた製品)

事業の効果

電極部品では要求された保持力を満足し、金属異物の発生を抑え、電極部が露出しない部品を実現した。異物付着状況を数値で管理でき、客先要求を保証可能になった。ガイド部品は強度確保・軽量化・低コストで製品化する目処が立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の汎用旋盤加工からカシメ接合へ展開し、自動車部品や医療機器へ広げる方針が書かれている。戦略上の位置付けは一部読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    特許技術のカシメ接合で、異種材質の接合や加工時間短縮が強みとして示されている。市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    加工時間が長く材料費がかさむという課題を挙げ、パーツ分割加工で解決を図る流れが読み取れる。計画の具体的な数値はない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    ガイド部品の強度確保・軽量化・低コスト化は目指すとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員160名や社長の経歴は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    電動型制御ブレーキ小型化のニーズや、カシメ接合による保持力・コンタミ管理が顧客要求への対応として示されている。

  • 事業化までの道筋3

    製品化する目処が立ったとあり、接合形状や冷間プレス接合の検討を重ねた経緯が書かれている。今後のスケジュールは不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    切削加工にカシメ接合を組み合わせる独自技術で、高付加価値化を図る点はうかがえるが、数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器や次世代分野の研究開発をSESSAで共同実施し、展示会で注目を集めたと書かれており、波及効果の一端がうかがえる。

  • 費用対効果2

    材料のムダ削減や加工時間短縮が述べられているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    異物を出さない接合方法とコンタミ測定の仕組みを整え、業界のイノベーションに関わる取組として読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    EVや電動ブレーキ、FCV、新エネルギー、航空機など次世代分野への進出方針がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    諏訪地域の企業5社と共同開発するネットワークを結成しており、地域の連携はうかがえるが、雇用や成長の数値はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

FCV用部品、電動ブレーキなど自動車関連のほか、油圧機器、医療機器、新エネルギー、航空機部品、光通信などの次世代分野を手がけていきたいとしている。

  • 目標:資本金3,000万円

事業者の声

円安で日本に戻ってきているものを積極的に取っていきたい。またFCV用部品、電動ブレーキなど自動車関連のほか、油圧機器、医療機器、新エネルギー、航空機部品、光通信などでも次世代分野を手がけていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。