ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

高硬度金属材料を使った医療医薬関連部品の開発

GAST JAPAN株式会社

この事例のポイント

  • 医療医薬関連に使われる高硬度金属材料の部品で、表面の鏡面化・光沢化が課題である。
  • ブラスト装置による新工法を開発し、表面の鏡面化・光沢化と低摩耗化の課題に取り組んだ。
  • 表面鏡面化・光沢化、低摩耗化・防錆、効率的精密測定の課題が解決された。

事業者のプロフィール

事業者名GAST JAPAN株式会社
所在地長野県 伊那市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,測定計測,表面処理
従業員数18人
資本金1,000万円
設立2003年

事業の背景

GAST JAPANは2003年に個人事業などの7社が集まって設立された、先端機能部品の技術商社である。主要業務は海外顧客向けの国際営業支援、機構部品の一貫生産受託、新素材・新工法などのR&D業務である。ステンレスにシリコンを混合する低温熱処理による高硬度材料などを開発し、半導体関係で量産が始まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度医療医薬関連に使われる高硬度金属材料の部品で、表面の鏡面化・光沢化が課題である。
  • 生産能力高硬度金属材料の部品で、低摩耗化・防錆が課題である。
  • 品質・精度部品の効率的な精密測定が課題である。
  • 人手・技能土壌微生物検査用プレートの開発で、検査事業の競争力を強化する必要があった。

やったこと

ブラスト装置による新工法を開発し、表面の鏡面化・光沢化と低摩耗化の課題に取り組んだ。デジタル微小硬度計で硬度を計測し、コントロールコーターで表面にフッ素コーティングを施した。画像寸法測定器を用いて高速全数精密測定システムを構築した。さらに、エキシマ装置、レーザ装置、インクジェット装置を導入し、強密着撥水膜形成、多点スポット撥水膜の高速剥離加工、多種類溶液の高速印刷加工を行い、土壌微生物検査用の多点マイクロ培養プレートを開発した。

加工機ブラスト装置
検査測定デジタル微小硬度計
加工機コントロールコーター
検査測定画像寸法測定器
加工機エキシマ装置
加工機レーザ装置
加工機インクジェット装置

新しい製品・サービス:錠剤用金型部品「杵(キネ)」、半導体装置用部品(サポートプレート)、高精度加工装置の部品(歯車形状センサ)、土壌微生物検査用の多点マイクロ培養プレート

事業の効果

表面鏡面化・光沢化、低摩耗化・防錆、効率的精密測定の課題が解決された。この開発技術は半導体装置用部品などにも応用でき、錠剤用金型部品、サポートプレート、歯車形状センサ、アルミ板金製品の傷修理の開発で成果を得た。土壌微生物検査用プレートの開発により、検査事業の競争力強化に資した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の先端機能部品の研究開発やR&D業務への取組が紹介され、事業の延長線上にあることはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    半導体関係で引き合いがあり量産が始まったと書かれるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決2

    表面鏡面化や低摩耗化といった課題認識はあるが、高付加価値化・成長につなげる計画の具体性は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    大学等との連携やシニアベンチャーの共同会社としての複数の専門性を持つ人材構成が紹介されているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    錠剤用金型部品や半導体装置用部品など用途が挙げられ、要求品質が類似する半導体関係での引き合いも書かれているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    研究開発の経緯は書かれるが、遂行方法やスケジュール、課題解決方法の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    表面鏡面化や低摩耗化、錆びにくい不動態被膜の厚膜化など、高硬度金属の新たな特性を創出した点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    半導体装置用部品や医療医薬関連への応用、地域のとうもろこし産地再生への貢献が書かれているが、国が補助する理由としての数値的根拠は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    高硬度ステンレスの低温熱処理や高速全数精密測定の開発が紹介されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献の記述は限定的。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    半導体装置や医療医薬関連という成長分野への応用が書かれており、分野への進出はうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    伊那市西箕輪地区のとうもろこし産地再生に触れ、地域貢献への期待が書かれているが、雇用や成長への数値的な記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。