回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
有限会社川手製作所
| 事業者名 | 有限会社川手製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 長野県 伊那市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 精密加工 |
| 従業員数 | 14人 |
| 資本金 | 500万円 |
| 設立 | 1964年 |
有限会社川手製作所は、顕微鏡用精密金属部品やライフルスコープ用鏡枠など光学分野を中心とする精密金属加工を手がけ、大手光学機器メーカーなどから信頼を得て医療機器にも領域を広げている。約30年前には主力だった顕微鏡の対物レンズ部品が親会社の社内生産に切り替わり、売上げが10分の1に急落して倒産の危機に陥った。その後は別の受注先の難しい加工を手がけて評価を得て、新製品の立ち上げに参画し、売上げが毎月倍々で増えた。
抱えていた課題
やったこと
材料の応力を見える化し、それを取り除いてから自動加工するための機械を導入し、超高精度の真円度加工技術の開発に取り組んだ。最新の複合加工機と組み合わせ、高精度加工手順の確立と生産性の高い短納期生産体制の構築を目指した。結果がはっきり出るまでには長い時間がかかるが、今のところ良い結果が得られている。
| 加工機 | 材料の応力を見える化し自動加工を行う機械 |
|---|---|
| 加工機 | 最新の複合加工機 |
本事業により以前より真円度の向上が得られ、必要公差の有効範囲が実質的に広がることが確認された。良品率もさらに改善できる目途が立った。主要顧客からは次期開発の設計に本技術を生かしたいとの評価を受けており、事業の拡大につながると期待している。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
倒産危機の後に5面加工機を導入し、他の部品受注を増やして事業を立て直した経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。
大手光学機器メーカーや医療機器分野との取引、先回りして技術を身につける受注戦略は書かれているが、競争優位の定量的根拠は薄い。
顧客の将来課題を先回りして技術を備える方針は読み取れるが、課題認識と事業計画の具体的な組み立ては記載が少ない。
真円度が向上し良品率改善の目途がついたとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。
社長の指揮、従業員14名、独自の生産管理システムと充実した検査体制は読み取れるが、補助事業遂行体制の具体的記述は薄い。
医療機器など成長分野で超高品質が求められ、主要顧客が次期開発の設計に技術を生かしたいと評価していると書かれている。
長い時間をかけないと結果が出ないとの記述はあるが、スケジュールや課題解決の具体的方法は書かれていない。
5年手形を切った商社の支援や資本金500万円との記述はあるが、補助事業遂行に必要な財務状況や資金調達の見込みは書かれていない。
超高精度真円度加工という高付加価値化の技術に取り組み、難しいオーダーへの対応が高く評価されたと書かれている。
地域雇用や経済波及効果への言及は見当たらず、医療機器分野の成長性に触れるのみで国が補助する理由は弱い。
補助金投入額と付加価値増加の関係を示す数値は書かれておらず、費用対効果は読み取れない。
独自のオリジナル生産管理システムと図面PDF化による情報連携はあるが、サプライチェーン全体への貢献は記載が薄い。
公開されている事例からは読み取れません。
伊那市の企業であることは書かれているが、地域特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は乏しい。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
主要顧客からの評価を受けて、事業の拡大につながるものと期待している。
精度を出すには真円度を出せというのが私の持論。材料の応力を“見える化”し、それを取って自動加工するための機械を導入しました。長い時間をかけないとはっきりした結果は出ませんが、今のところ良い結果が得られています
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
課題を解決するため、車載センサ製作に係る設備を導入し、量産ラインの構築を図った。
効果:製作コスト 100%→25%
低温・緩速熟成製塩装置を導入した。
効果:大粒結晶の割合(一つの塩取鍋あたり) 4kg→8kg