ものづくり補助金平成25年度学術研究、専門・技術サービス業岐阜県

部品寸法測定時間の短縮と精度を向上させた新測定評価システムの試作開発

株式会社トレサ

成果測定速度 1倍→3倍

この事例のポイント

  • 部品製造現場では測定業務の精度向上と業務スピードのアップが求められている。
  • 業界初のパラレルリンク構造を採用したEQUATOR本体は完成していたが、機能させる周辺機器・ソフトが未完成だった。
  • 測定速度 1倍→3倍。三次元測定機と比較して小型・軽量化され、測定スピードが約3倍に高速化された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社トレサ
所在地岐阜県 岐阜市
業種技術サービス業
技術分野測定計測
従業員数10人
資本金600万円
設立2008年

事業の背景

創業8年の弊社は工業製品の測定機器を駆使して部品の測定や専用ソフト開発などを手がけてきた。産業技術総合研究所や東京都立産業技術研究センター、東京電機大学、ミツトヨなどと協調し、様々な製品を開発して市場での信頼を得てきた。自動車業界ではリコール対策や歩留まり改善が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力部品製造現場では測定業務の精度向上と業務スピードのアップが求められている。
  • 人手・技能製造現場で算出される大量の測定データを迅速に処理し、まとめることが要求される。
  • 新製品・新技術製造ライン内で自動汎用測定検査を行うには、周辺機器・ソフトの完成と複数ソフト対応などの特化した技術が必要だった。

やったこと

業界初のパラレルリンク構造を採用したEQUATOR本体は完成していたが、機能させる周辺機器・ソフトが未完成だった。小型機器測定に特化したEQUATORを導入し、特化した技術や複数ソフト対応をクリアして動作を完成させる試作開発を行った。測定機器、治具、ソフト、評価方法を新たに構築した。測定範囲は従来の三次元測定機がmin400mm×500mm×400mmだったのに対し、試作開発後のEQUATORはmax300mm×300mm×200mmである。

検査測定EQUATOR300ゲージングシステム
その他EQUATORワゴン用
加工機CMMレトロフィット改造
検査測定整合性検証ホールマスター
検査測定最終検査装置KOGAME
その他測定ワーク用治具

新しい製品・サービス:EQUATOR(パラレルリンク構造採用の小型・軽量・高速測定機)を用いた測定システム

事業の効果

  • 測定速度 1倍→3倍

三次元測定機と比較して小型・軽量化され、測定スピードが約3倍に高速化された。製造現場での途中検査の実測定が可能となり、不具合の事前予測、不具合低減、歩留まり改善が具現化できる。省スペース・軽量化によりユーザビリティが向上する。部品製造業の原価低減、市場クレーム低減が可能になる。海外メーカーに対する競争力強化が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業8年で工業製品の測定機器や専用ソフトを手掛けてきたことはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車業界のリコール対策や歩留まり改善の需要、海外メーカーとの競争力強化が書かれ、強みとの関係が読み取れるが具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    製造ライン内での途中検査が実測定できず、不具合の事前予測や歩留まり改善が具現化できないという課題が具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    測定スピードが三次元測定機と比較して約3倍、と数字で目標が示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    産業技術総合研究所やミツトヨなどの組織と協調した開発実績が書かれるが、補助事業の遂行体制や人材配置は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車関連大手企業5社からの問い合わせと、1工場あたり数十台のニーズという具体的な裏付けと顧客ターゲットが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作開発から運用テストへの流れは示されるが、スケジュールや課題解決の具体的方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    小型・軽量で高速測定を可能にするパラレルリンク構造の業界初の採用が書かれ、高付加価値化の方向性がうかがえる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    国家標準とトレーサビリティ向上、国内での技術開発完遂による競争力強化が書かれ、国が支援する意義がうかがえるが定量的ではない。

  • 費用対効果2

    原価低減や市場クレーム低減が可能とあるが、補助金額に対する効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    製造ライン内への自動汎用測定検査の導入を可能にする画期的システムで、製造現場のイノベーションへの貢献が具体的に示されている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    製造業の品質保証や自動車・航空機業界への展開がうかがえるが、日本経済の構造転換との関係は明記されていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動車、家電、電気などの製造系企業、航空機業界の各社から問い合わせがあり、一部の自動車関係企業で運用テストが始まっている。採用となれば製造ラインに採用され、ひとつの工場で数十台程度のニーズが見込める情報を得ている(自動車関連大手企業5社より)。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。