ものづくり補助金平成25年度製造業静岡県

次世代PET装置の高分解能化のための、薄肉加工技術の導入

オーエムプランニング株式会社

この事例のポイント

  • 車載部品向けのEMC測定の要望が多く寄せられているが、現有設備では正規規格に対応できず、顧客満足度の向上と新規顧客の開拓のために対応が急務となっていた。
  • 既存の試験設備では正規規格への対応が難しかったため、高出力増幅器を本事業で導入し、EMC試験において高信頼性の電磁波試験値を抽出できるようにした。
  • 本事業により、試験物内部からの電磁ノイズ測定と、外部からの電磁波に対する試験物の誤動作確認を検証でき、高信頼性のEMC試験が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名オーエムプランニング株式会社
所在地静岡県 浜松市
業種業務用機械器具製造業
技術分野精密加工
資本金1,000万円
設立1985年

事業の背景

昭和58年に設計業として個人創業し、昭和60年9月にオーエムプランニング株式会社を設立して、メーカー依頼の商品開発や装置・冶具類の設計・製作を一貫して行ってきた。平成26年4月には車載部品に特化したEMC事業部『EMC浜松』を新設し、車載電子機器用の電磁波測定試験を新事業としてスタートさせた。静岡県は自動車業界と関係の深い車載部品メーカーが多く、今後はハイブリッドやEVの普及、衝突防止や自動運転などの機能搭載により車載電子機器の利用が増大すると予想される。車載電子機器は家電製品より基準が厳しく、それに対応できる試験施設は限られている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑車載部品向けのEMC測定の要望が多く寄せられているが、現有設備では正規規格に対応できず、顧客満足度の向上と新規顧客の開拓のために対応が急務となっていた。
  • 生産能力現在の設備での試験は開発段階の参考データにしかならず、測定試験の信頼性向上を実現するシステム構築が急務となっていた。

やったこと

既存の試験設備では正規規格への対応が難しかったため、高出力増幅器を本事業で導入し、EMC試験において高信頼性の電磁波試験値を抽出できるようにした。導入機器の操作習得訓練を受けた後、既存顧客の協力を得て性能・稼働状況に関する評価試験を実施した。事前には自動車部品メーカーを対象にEMC試験に係る需要動向調査を行い、試験の実施企業と未実施企業の分類、試験の高信頼化の提唱、未実施企業への実施の必要性の提唱を行うとともに、イミュニティ要望を多数抽出した。

加工機高出力増幅器

新しい製品・サービス:高信頼性の車載用電磁環境適合試験

事業の効果

本事業により、試験物内部からの電磁ノイズ測定と、外部からの電磁波に対する試験物の誤動作確認を検証でき、高信頼性のEMC試験が可能になった。これにより自動車業界を中心に提供を目指す体制が整った。顧客に提供する価値として、生産技術開発プロセスにおけるリードタイムの短縮と品質保証体制の強化の二点を挙げている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のEMC測定事業を基盤に車載部品特化のEMC事業部を新設した経緯が書かれており、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    需要動向調査で未実施企業と実施企業を分類し、静岡県の車載部品メーカー集積や近隣に施設がない点を挙げ、強みと外部環境が具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    顧客からの測定要望への対応が急務と課題を明示し、高信頼性の試験システム導入で解決を図る計画が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、リードタイム短縮や品質保証強化といった効果の方向性はうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    導入機器の操作習得訓練を受けたことや既存顧客の協力で評価試験を行ったことはわかるが、人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車業界を顧客ターゲットとし、規格要求の高度化や車載部品の展望(モータ制御、電池監視など)でニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試験の検証結果や提供方針は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の具体的な進め方は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    車載用の高信頼性EMC試験は高度な測定方法で、家電より厳しい基準に対応できる施設が限られていると書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    次世代自動車や自動運転の普及で車載電子機器の試験需要が増えるとし、産業の広がりは示されるが、雇用や波及効果の数字はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    高信頼性の試験で生産技術開発の品質保証を支える点はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    次世代型自動車やEVの普及という市場成長分野への進出であることは書かれているが、構造転換への言及は限定的。

  • 地域経済への波及2

    静岡県の自動車関連企業の集積を背景にしている点はうかがえるが、地域の雇用や成長への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後の自動車市場では、2次電池を搭載した次世代型自動車の普及や自動運転機能のための電子機器搭載が進み、モータ制御機器、電池の監視・制御装置、LED照明に伴う電子回路、エアバッグ作動スイッチ用の加速度センサなどが車載電子機器部品の測定対象になると見込んでいる。

事業者の声

自動車業界を中心に高信頼性のEMC試験提供を目指す

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。