ものづくり補助金平成25年度製造業静岡県

マグネシウム合金への新規表面処理技術の開発と福祉用具用パイプフレームの試作

株式会社マクルウ

この事例のポイント

  • マグネシウムは腐食に弱く、製品に特殊な塗装が必要で、そのコストが極めて高い。
  • 耐食性を高める表面処理として、芝浦工業大学が開発した低環境負荷・低コストの「蒸気コーティング法」をマグネシウム合金パイプに適用する実験を同大学と共同で行った。
  • 表面処理技術は、すぐに実用化できる水準の確立には至らなかったが、クリアすべき問題点が明確になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マクルウ
所在地静岡県 富士宮市
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数4人
資本金3,500万円

事業の背景

社長の安倍雅史氏は鋼管製造加工会社の経営を経て、マグネシウム合金パイプの冷間引抜き加工・圧延技術を確立し、その技術を基盤に同社を興した。マグネシウムは実用金属中で最も軽く、同形状のスチールパイプと比べて75%、アルミパイプと比べて33%の軽量化が可能とされる。同社は杖や盲導犬のハーネスなど福祉用具を中心に製品開発を行ってきた。他国がマグネシウム加工技術を進める中で日本が遅れていることに危機感があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算マグネシウムは腐食に弱く、製品に特殊な塗装が必要で、そのコストが極めて高い。
  • 新製品・新技術耐食性の高い新たな表面処理加工技術を開発して低コスト化を図る必要があった。
  • コスト・採算車椅子のフレームや歩行器の自社生産に向けて低コスト化の新技術が必要だったが、自社で研究費を賄いきれなかった。

やったこと

耐食性を高める表面処理として、芝浦工業大学が開発した低環境負荷・低コストの「蒸気コーティング法」をマグネシウム合金パイプに適用する実験を同大学と共同で行った。研究室の小型オートクレーブでは優れた耐食性を持つ被膜を形成できたが、量産に向けた大型オートクレーブでは被膜が不均一になることが分かった。同時に、マグネシウム合金パイプの加工率調査として曲げ加工、楕円加工、リング加工などの試作を行い、限界加工率を数字で明確にした。

新しい製品・サービス:軽量で使いやすい福祉用具用パイプフレーム(車椅子のフレーム、歩行器など)

事業の効果

表面処理技術は、すぐに実用化できる水準の確立には至らなかったが、クリアすべき問題点が明確になった。加工率調査では様々な加工が可能なことが分かり、限界加工率も把握できたため、軽量で使いやすい福祉用具づくりに活かせる見通しを得た。また、ものづくり・商業・サービス革新事業の採択企業となったことで、市場競争力の高いものづくり企業として社会的に認知されやすくなり、金融機関と取引しやすくなった。

今後の展望

今回の採択を機に、世の中の役に立つ世界初の技術開発や製品開発をより一層進めていく方針である。

事業者の声

マグネシウムの可能性はとてつもなく大きく、生まれたばかりのベンチャー企業である当社だけではとても太刀打ちできない。そこで、補助金やビジネスコンテストに積極的に挑戦し、さまざまな企業、団体などとコラボレーションすることで技術・製品開発を進めている

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。