研削加工の生産性向上による5φ以下の極細パンチ市場への本格参入
自動機の開発により24時間完全無人化を実現し、休日も含めた連続稼働を可能にした。
阪上織布株式会社
| 事業者名 | 阪上織布株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府 泉南郡熊取町 |
| 業種 | 繊維工業 |
| 技術分野 | 複合・新機能材料 |
| 従業員数 | 19人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1951年 |
同社は昭和26年に創業した織物工場で、短繊維の織物の受託加工を主に扱っている。医療・福祉機器では高い機能性と信頼性が求められ、センサや電子機器を統合したスマート健康管理システムの開発が進んでいる。一方で、センサ・アクチュエータを衣服として身にまとう手段の技術開発が遅れていた。
抱えていた課題
やったこと
テキスタイルと異素材(電気信号等を伝える複数の通信ケーブルと熱可塑性樹脂)を複合し、やわらかさや意匠性といった生地の機能、情報伝達の機能、高強度の3つの特性を備えた生地材料の開発に取り組んだ。試作のための装置を導入し、従来は30cm角が限界だった異素材の複合を、実用化レベルの大きさの生地サンプルとして作れるようになった。従来は異素材を手作業で織機へ供給していたが、新たな方法では異素材を個別ビーム毎に自動的に供給できるようにした。その結果、試作期間を12ヵ月以上短縮し、日本国内での特許も取得した。
| 加工機 | 異素材供給・生地試作用装置 |
|---|
新しい製品・サービス:センサ・アクチュエータを備えた衣服にできる、テキスタイルと異素材を複合した生地材料。
実用化レベルの大きさの生地サンプルを作れるようになり、試作期間を12ヵ月以上短縮できた。異素材を自動的に供給できるようになったことで、作業の効率も上がった。特許を取得したことで阪上織布の認知度が上がり、大手企業に自社の技術をアピールしやすくなり、クライアントからの信頼も得られた。その結果、電機メーカーなど今までは関わりのなかった顧客や、商社を介した海外のインテリア・建材分野の顧客を開拓できた。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
織物の受託加工から技術を育て、異素材複合へ展開してきた流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。
超高密度織物や異素材織り込みなど自社の強みを示し、綿密度を20%高めた点など他社にない優位性が具体的に書かれている。
異素材の手作業供給が課題とされ、自動供給で試作期間を12ヵ月以上短縮した点は読み取れるが、収益化の計画は薄い。
試作期間12ヵ月以上短縮や30cm角から実用サイズへの拡大は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
従業員19名と記載はあるが、補助事業を遂行する体制や人材配置についての説明はうかがえる程度である。
センサや電子機器を身にまとう生地の需要を背景に、3つの特性を備えた生地材料と顧客候補を具体的に示している。
今後2-3年はアート・エンターテイメント分野で試作を続けると時期と方針が示されるが、課題解決の詳細な手順は薄い。
公開されている事例からは読み取れません。
異素材を織り込む織物は一般的ではなく、綿密度を限界より20%高めた織物など高水準の高付加価値化が具体的に示されている。
医療・福祉機器のスマート健康管理システムという社会的需要にはふれているが、波及効果や雇用創出の記述は少ない。
試作期間の12ヵ月以上短縮や特許取得など効果は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。
電機メーカーや樹脂メーカーとの協力、異分野融合への展開が書かれ、サプライチェーンへの貢献がうかがえる。
医療・福祉やスマート健康管理など成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。
熊取町の地域性や地域経済の牽引に関する記述はなく、地域の特性を活かした内容はわずかにうかがえる程度である。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
今後2〜3年はアートやエンターテイメント分野で試作を作り続け、収益性の高い分野を探していく。他の繊維メーカーや樹脂メーカーとの協力も進め、他分野との融合を図る。試作品製造で得たノウハウを新製品に生かし、少しずつ自社製品の販売を目指す。海外での特許出願も進める。
織物製造のプロフェッショナルとして、技術に裏付けられた自負と自信があります。今後は、さらに異業種、異業界とのつながりを持ち、その織物技術を生かしていきたいです。
公式の事例集より(原文のまま)
自動機の開発により24時間完全無人化を実現し、休日も含めた連続稼働を可能にした。
木製什器の製造では、ベニヤ板や合板などを正確な寸法で切断するためパネルソーを導入した。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分