ものづくり補助金平成25年度製造業兵庫県

女性・子供・お年寄りが使いやすく、本格仕様ながら雑貨感覚鋸の開発

河部精密工業株式会社

成果本体長260mm

この事例のポイント

  • 女性が日常的に使えるノコギリは市場になく、既存製品はカラーやパッケージを変えただけのものが多かった。
  • プロ用ノコギリの製造技術を活かし、女性向けノコギリ「utiles」を0から開発した。
  • 本体長260mm。女性や高齢者をターゲットとした新たなノコギリ市場を開拓した。

事業者のプロフィール

事業者名河部精密工業株式会社
所在地兵庫県 姫路市
業種金属製品製造業
技術分野立体造形
従業員数10人
資本金1,000万円
設立1967年

事業の背景

河部精密工業は51年間プロユーザー向けのノコギリを製造してきた。女性もごみ出しや段ボールの分解、剪定などでノコギリを使う場面はあるが、販売されている製品は形状が武骨で大きく、工具箱に保管するものが多く、ノコギリは男性が使うものというイメージが強かった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術女性が日常的に使えるノコギリは市場になく、既存製品はカラーやパッケージを変えただけのものが多かった。
  • 販路・情報発信従来の販売先は主にプロユーザーで、ホームセンター等が中心だった。

やったこと

プロ用ノコギリの製造技術を活かし、女性向けノコギリ「utiles」を0から開発した。本体長260mm、重量100gとし、女性が持ちやすい最少寸法を試行錯誤で決めた。グリップはエラストマー仕様として滑りにくく握りやすい形状と質感を追求した。刃物は51年間蓄積した切れ味と高耐久性を活かし、室内使用を想定して切り粉が出にくい刃とした。デザインは白をベースにした柔らかなカラーリングとし、ネジを用いない取り付け方を開発して特許を取得した。用途別に、メタル用、クラフト用、ウッド用の3種類を製造した。

新しい製品・サービス:女性向けノコギリ「utiles(ユーティレス)」

事業の効果

  • 本体長260mm
  • 重量100g

女性や高齢者をターゲットとした新たなノコギリ市場を開拓した。ネット通販、カタログ通販、テレビショッピングという新たな販売チャネルを開拓し、大手カタログ通販や大手ネット通販で売上NO.1を獲得した。日本DIY商品コンテストで最優秀賞の経済産業大臣賞を受賞し、会社や既存製品の知名度と問い合わせも増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    51年間プロ用ノコギリを製造してきた技術とノウハウを活かし女性向け製品を開発した経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    女性はノコギリを手に取りにくいという市場課題に対し、既存品はカラー変更のみが多いと競合の弱さを示し、自社技術で差別化している。

  • 課題の認識と解決3

    プロ市場だけに甘えていては未来はないと課題認識を示すが、高付加価値化・成長につながる具体的な計画や数値は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、売上増加の実績は記載があるものの、目標値の設定はうかがえない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数10人と記載はあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については触れられていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    サイズ260mm・重量100gなど数値で製品価値を示し、女性や高齢者を顧客ターゲットとして明確にしている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開としてアイテム拡充や店舗販路開拓の方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    業界初の本格的な女性用ノコギリとして新市場を開拓し、大手通販で売上No.1を獲得したと具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    新たな市場や顧客層の開拓が書かれるが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由までは示されていない。

  • 費用対効果3

    新販路開拓や表彰による知名度向上の効果は書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    新市場の開拓で女性・高齢者向けという新たな需要を生んだ点は書かれるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は本製品のみのラインナップのため、製品開発を進めてアイテム数を増やし、市場でのブランドを強くしていく。現在はネット、カタログ、テレビショッピングが販路の中心だが、今後は実店舗の販路開拓も行っていく方向である。

事業者の声

「日常生活で女性が使いやすい全く新しいノコギリ」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。